本: 2011年3月アーカイブ

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これもこの間地震の足止めを食らっているときに読みました。だいぶ先まで進んでいるのだろうなとおもって読んでみたら、新たに発刊されていたのは2冊のみ(12巻までは以前読んでいた)。休載でもしてたのかとおもったら、なんと連載終了でした。
最後の展開はいわゆる打ち切りにあった作品が半ば強引に話を終わらせるような、かなり急転直下で無茶がありましたが、とりあえず一つの作品としての体裁は整っていたかとは思います。とはいえ、訳のわからんTV番組でスポ根コミックを締めるというのはさすがに無理があるかな?とおもった反面、作品全体としては終わり方に不満はあるものの、そう悪くないというのが正直な感想です。
終盤はたまちゃんたまちゃんとたまちゃんをこれでもかと押していたのですが、個人的にはこの物語の主人公はたまきというより、コジロー先生だったかなぁとおもいます。彼の成長とともに物語が進んでゆき、彼が学校を去るのとともに物語が終わるわけですから、描写としては主人公ではないかもしれませんが、彼の存在無くしてこの作品が良作として終わる事は無いというほど生きたキャラクタでした。
一方で明らかにたまちゃんのライバルキャラとして出てきた榊ウラ、こいつは結局たまちゃんと最後にちょろっと戦っただけでおわってしまうという完全に浮いた存在としてたいへん不憫な運命をたどり、まさに打ち切り展開の犠牲者と言えるでしょう。1.2年生だけで部員が構成されているので、もっと長く続く作品だと思っていたのですが大人の事情でしょうか。なお、ざっと調べた限りでは打ち切りっぽい終わり方というのは共通認識のようですが、本当に打ち切りであったかの真偽や裏事情について信憑性の高い情報は得られませんでした。

少なくともそうつまらない作品ではなく、エログロ無しのスポ根ギャグマンガとして暇だったら読んでもいいかなぁくらいの推薦はできる、そういう作品です。打ち切りっぽい展開も好意的にとらえれば適度なボリュームでまとまっていると言えなくもありません。

ヒストリエ

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さきほど大きな地震が静岡山梨あたりで発生したのですが、私の家は静岡市内で震度も4くらいとたいしたことのない地震で被害は全くありませんでした。もともと家にはあまり物が無く、引っ越してきたとき大家さんがちゃんと家具を固定してくれた(つっかえ棒を張ってくれた)ので、震度5くらいまではなんか大丈夫なんじゃない?と勝手に思ってます。もっとも、海岸線から2.5kmくらいしか離れてないので大津波が来たらひとたまりもありませんが・・・

さて、寄生獣で有名な岩明均さんの現在連載中作品であるヒストリエを、これまた地震の足止め中に立ち寄ったネカフェで読んできました。この作品はアレクサンダーに書記官として使えたエウメネスの波瀾万丈の生涯を描いた作品だそうで、裕福な過程に育ったエウメネスが奴隷に身分を落としながらのし上がってゆくサクセスストーリー兼、古代ローマの文化を描いた歴史作品と言えるでしょう。
作中でいまのところアレクは子供のままで学舎にて学んでいる最中であり、エウメネスの生涯を描くのであればまだまだ先は長そうですが、幼少の頃からエウメネスはかなり暴れん坊だったようでマケドニアに辿り着く前もそれなりに楽しい作品です。
とりあえず現在連載中の作品ですが、エウメネスがときのマケドニア王フィリッポスと出会ったところで第一部が終わりなのでキリの良いところまで読むことができます。
古代ローマが好きならば外れ無しだとおもいますが、寄生獣のノリを期待するとやや期待はずれになることでしょう。また、忘れてはならないのがAAで有名なハルパゴスの「ばーっかじゃねぇの?」であり(わたしはこのAAでこの作品を知った)、一見の価値はあります。

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東日本大震災の後からまるでBlogの更新をしておりませんでしたが、ただの不精であり被災したわけではありません。地震のあった日だけ、ちょっとだけ災難があったくらいです。
その日は取引先との打ち合わせで伊豆の方に行っており、順調にスケジュールを消化して14時そこそこには帰路についていたところ、途中で給油したガソリンスタンドにて地震の第一報を受けました。あわてて職場や親兄弟と連絡をとろうとするも携帯がまるでつながらず、こりゃえらいこっちゃと帰りを急いだものの、案の定東名高速と国道一号線(海岸線を通っているため、津波注意報が出るとあっさり通行止めになる現代東海道のアキレス腱)が通行止めになり、静岡市内の自宅に帰るには大渋滞している山越えルートか通行止めが解除されるまで待つかの2択になり・・・・  高速道路入り口付近のネットカフェでだらだらとくつろぎながら状況を見守ることにした次第です(笑)
結局、早朝の空いている時間帯に抜け道のさらに山側をとおっている普段は通らないような舗装されていない山道を一気に走破して帰宅したのですが、通行止めが解除されたのは翌日の夜だったので我ながらナイス判断!と自画自賛してしまいました。

さて、そのネカフェでだらだらしている間に読んだのがあまんちゅの続きで、1巻でとまっていたのを3巻まで読み進めました。
この作品を読むと、1巻を読んだ時同様、久々にダイビングにでもいきたくなります。思えば伊豆まで2時間の場所に住んでいるのだからやろうと思えばいつでも潜りにいけるのですが、そう思っていても一向にやろうとしないのが私という人間なので仕方がありません。しかし、作中にでてきたダイビング初心者御用達スポット大瀬崎は、仕事で何度となくとおったアクセスの良い場所であり、たしかに近隣にダイビングショップが多数あったのをいまさらながら思い出しました。ここまで好条件がそろっているとさすがにちょっとやってみてもいいなぁと思ったりするのですが、いつも思うにとどまるのもいつものパターンです。
相変わらず天野さんの作品は読んでてアルファー波前回の和み成分満載であり、黒板にお絵かきして写メとっちゃうシーンとか、大瀬崎で初ダイブのてこがいつになくハジけてたところとかとても良かったのですが、双子の弟がガスガス蹴られるシーンやどげせんもびっくりの土下座シーンなどは、ちょっとだけなんだかなぁといったところもありました。ARIAでいうところのウッディーのようななんだかなぁ成分ですが、さほど害は無いのでみなかったことにしてしまうのが良いでしょう。
まだ3巻までしか出ておらず、これからまだまだ先が長そうな作品なので焦って読む必要は無いと思いますが、いずれ読まないと勿体無いクラスの秀作であることに疑いはなく、個人的には天野さんの代表作たるARIAとほぼ互角のクオリティと感じてますが、よくも悪くも似通っている部分が山ほどあるので、もうすこし前作の匂いを消してくれたらなと個人的に思ってます。

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前回は6巻でとまっていたので、先週の日曜日に漫喫で最新の11巻まで読み進めました。
巻を重ねるごとに面白くなって行くこの作品、一般的な評価も極めて高いようで「このまんががすごい!」の2010年女性向けで前年の3位からナンバーワンとなるなど、作品の盛り上がりが反映されている証拠でしょう。
というわけで、未読部分を消化して一言。現在連載中のスポ根コミック(ジャイアントキリングはスポ根じゃないよ!)の中で、個人的には最高クラスの作品であると言って差し支えない作品と評価します。
ちはやふると同じクラスのスポ根コミックは、ぱっと思いつく中では月マガのCapetaくらいでしょうか。スポ根、友情、高校生の群像劇、そしてほんのり甘酸っぱい成分が含まれていたりして、それでいて読んでいて小っ恥ずかしくなるようなこともあまりない(すこしはあるw)絶妙なブレンド比は頭抜けたクオリティです。
特に駒野先生やかなでちゃんや肉まん君など、脇を固めるキャラクタがものすごく良い味を出していて、試験勉強を投げ出して太一の応援に行ってしまった千早をたしなめる駒野君のメールとか、新入部員の菫に対する接し方にあれこれ試行錯誤するかなでちゃんとか、できる子なのに巡り合わせの悪い太一をさりげなくフォローする肉まん君など、これぞ青春群像劇!と喝采を贈りたくなるほどです。競技はマイナーなれどストーリーは高校生の熱血スポ根の王道まっしぐら、今後ますます楽しみな作品であり、その期待に答えてくれる作品であることと思います。

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長かった連載もついに終わったとのことなので、一気に最後まで読んでみました。ここのところ連日コミックの感想を投稿しているのは、シグルイを読むために漫喫に行ってそのとき読んだ作品というわけです。
感想としては、ソフトなグロがOKな人なら一読の価値が十分にある秀作で個人的にもオススメなのですが、続きはおもいっきりネタバレ含みますので追記の方へ投稿します。

進撃の巨人

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「このマンガがすごい」でメンズ部門トップで紹介され各所で話題となっていたこの作品、ようやく読んでみました。ストーリーに関してはここら辺を確認していただいた方が良いでしょう。で、感想なのですが・・・・

コミック批評サイトでたびたび指摘されていた、「注目されるのが早すぎた作品」というのにふさわしい、悪くない作品だが絶賛するには早すぎるという評価が妥当な作品でした。
序盤の掴みにインパクトがあり、少なくとも発刊されている3巻までで脱落する人は少なかろうとは思うのですが、ストーリーは大作になるのであればプロローグの途中であってもおかしくはない程度の進行具合であり、また世界観や設定も荒さが目立つので方向性を誤るとあっさり駄作に転落する可能性も少なからず起こりうる状態のように思えます。つまらない訳ではないのですが、とにかく現段階で過度な期待をすべきではないというのが個人的な感想であり、期待が先行し過ぎている作品に思えました。

とはいえ、「このマンガがすごい!」などで取り上げられなかったらまず読む機会もなかっただろうことを考えると、埋もれてしまうよりははるかに良いのかもしれません。とりあえず、現段階ではよほど興味のある人だけ読んでみれば良いでしょうが、もうすこしストーリーが進んでからまとめて読むことをオススメします。

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