本: 2008年4月アーカイブ

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伝説のグルメコミックである孤独のグルメが新装版として発売されたとのことで、モノのついでに購入しました。10年ぶりの新作が1話ついているのでちょっと得した気分です。
まずは読んだ感想。私の中で腹ペコキャラといえば最近だとセイバーさんということになっていたのですが、その対抗として本作の主人公たる井之頭さんを挙げずにはいられなくなりました。
とにかく、よく食います。店に入ったら気分次第で2人前くらい平気で注文します。定食食ったあとに、あたかもそれは前菜であったかの如く大盛りカレーを注文する男気あふれる食べっぷりに、買い物にいったら自分が食べたいという基準で食材を選ぶセイバーさんと相通ずるものを感じました。
ともかく、10年にも及ぶロングセラーを記録している作品なだけあって、非常に興味深く、味わいのある作品なので、機会があれば是非とも読んでみることをオススメします。
私も東京に戻ったら、とりあえず赤羽の「まるます家」に行き、午前中から酒を飲まねばなりません!すっぽんとウナギを食べて、ジャンボメンチカツとナマズフライを食べて、ギネスを呑んで、幸せになりにゆきます。

リアル鬼ごっこ

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図書館内を散策中に、映画化されるとの話を耳にした「リアル鬼ごっこ」を見かけたので読んでみました。
なんというか・・・ これが100万部売れるという事実が信じられません。「世界の中心で愛を叫ぶ」の時もそんなふうにも思ったものですが(一方で、シンプルかつ直球のストーリーは評価しています)、この作品はそれとは比べ物にならないほど「信じ難い」ものでした。というか、これダメでしょ(笑)
あまりつまらないと感じたものをこき下ろすのは好きではないので、通常であれば静かにスルーするところなのですが、これは記録的にダメということで。近頃は小説と名乗るのも厳しい品質の作品が存外に売れているのをたびたび目にしますが、一方でそういったものにも需要があるという事実を冷静に分析すべきでしょう。テニプリが視点を変えると突き抜けたギャグマンガとしてその地位を確固たるものにしたような、そういう発想の転換ができていないだけかもしれません。もっとも、ぱっと考えうるシナリオとして、需要というよりはマーケティングの勝利の可能性が一番高いようにも思えます。
この作品、理由は解らないけれども売れているというサンプルとして読んでみるのもまた一興でしょう。幸いなことにボリュームが無いので、もしもつまらなかった場合とて我慢しているうちに読み終わります。

聖☆おにいさん

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このコミックを読んだ翌日(つまり今日)発売のモーニングに、まさか聖☆おにいさんが出張掲載されているとは、運命を感じ・・・るほどではなかったものの、凄まじく面白い作品でした。
もう、多くは語りません。今の心境を語るのならば

・一刻も早く手塚治虫のブッダが読みたい!
・気合を入れるときの掛け声がしばらく「南無三!」になりそう
・なんてこった!の掛け声が「ジーザス」になりそう

ギャグではなく、ユーモアやジョークやウィットで笑わせてくれます。というか、腹筋崩壊しましたw

彩雲国物語

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近所の図書館にあったので一気に11巻まで読破しました。

この作品、古代中国風ファンタジーでNHKでアニメ化されたという「十二国記」に似た境遇なので、以前より気になってはいたのですが・・・

結論から言うと、良作です。十二国記とは違いパキパキの少女向けライトノベルですが、それでも一気に11冊読むに足るだけの価値は十分にありました。というかつまらなかったら途中で投げますが(笑)
ただし、あまり期待をしていなかったものが意外とおもしろかったというので若干評価が甘くなっている点も否めないと思っています。

ストーリーは紅秀麗という女性官吏が国づくりに尽力するもので、官吏の物語のわりに政治的な要素が少なく、個人レベルの活動をかなり強引に国家運営に結び付けている感があります。秀麗が行政で活躍するストーリーを期待すると拍子抜けするかもしれません。どこかの論評で韓国ドラマの宮廷女官チャングムにノリが似ているとの話であり、ご都合主義でいきなり高官になって豪腕をふるったりもするわけですが、政策で魅せるという方向性とは違ったものです。また、少女向けライトノベルということで美形男子てんこ盛りなわけですが(美形じゃないキャラクタが極めてレアです)、そうでなくては話が転がらないというレベルの影響度ではないので、さほど気になりません。ただし、作風上仕方が無いのかもしれませんが、登場する主要キャラクタのほぼ全てがなにかしらの非宗教原理主義的ともいうべき頑な思想をもっているようで、物語の中ではさほど目立たなくても冷静に分析すると歪なキャラクタが多く、その点は素直に残念に思いました。(お気に入りキャラクタはタンタン君で、彼だけは技能や頭脳は劣っても、人間としては真っ当だと思います。)とはいえ、有体に言ってしまえば紅秀麗の努力と根性が主題のひとつであり、スポーツでは無いもののノリはスポコンに近い部分もあるので、そういった読みやすさ、間口を広めるストーリー展開は個人的にとても評価しています。
おそらくですが、筆者は最初あまり風呂敷を広げるつもりはなかったのではないかと思います。序盤のキャラクタ設定や複線がかなりおおざっぱというか粗く感じ、物語が中盤に突入してからそれの収拾に四苦八苦している印象がありますが、一方でごっついボリュームになる可能性が高そうで、筆者の生産力もなかなか高いことから長年かけて40冊くらい出ても驚かないような作品にも思えます。というか、たぶん収拾をつけるのが困難であり、綺麗な終わらせ方をするのはまさしく至難の業になることでしょう。
一般的な評価もそこまで高いわけでは無いのですが、内容が無難でR指定いらずということもありアニメーションは80話近くも続いているそうで・・・ いろいろ思うところが無いわけでもないのですが、すくなくとも今後も定期的に出版されるという安心感と筆者の生産能力の高さに対する評価は、続編がでるかどうかも定かでない名作に勝るということを実証しています。

ネガティブな感想が多くなってしまいましたが、つまらなければ絶対に11冊も読まないので過度な期待をしないかぎり楽しめる作品と言えるでしょう。私は買ってまで読むつもりはいまのところ無いのですが、図書館で予約するくらいの労力であれば十分払うに値する、そんな作品だと評価しました。しかしながら、小説の表紙は目がチカチカするくらい派手なので画像無しです。借りるのもマリみてよりもキツいです(笑)

最後にすこしだけ既読の方向けの感想をば・・・

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