長かった連載もついに終わったとのことなので、一気に最後まで読んでみました。ここのところ連日コミックの感想を投稿しているのは、シグルイを読むために漫喫に行ってそのとき読んだ作品というわけです。
感想としては、ソフトなグロがOKな人なら一読の価値が十分にある秀作で個人的にもオススメなのですが、続きはおもいっきりネタバレ含みますので追記の方へ投稿します。
意外や意外、ハッピーエンドでした。あれを脳天気にハッピーエンドと言って良いのか判りませんが、最後の方はあからさまに源之助と三重を押していたので、これで相打ちや清玄の勝利で終わったらさすがにちょっと引いていたかも知れません。
最後の最後に虎眼流原理主義者の藤木源之助が伊良子清玄の心情を理解し、その上で首級を上げろと言われて強い憤りを表したシーンはとても複雑な感情が入り混じった源之助の苦悩の表情が印象に残りました。源之助にとって清玄は強い憎しみの対象以外のなにものでもなかったのが、最後の最後で清玄の誇り高さに思い至りシンパシーを感じた末のあの決着。封建制のもと町民はお上に逆らうことができない点の理不尽さ、虚しさというのものが凝縮されており、この作品全体に通じる封建制の理不尽さというテーマの結論を表してたようにも思えます。その他にもいかな怪物、岩本虎眼であっても封建制下、最低限の社会性がないと生きることがでいないという解説もあったように、江戸時代初期の社会制度に由来するシーンはとても興味深かったです。
グロテスクなシーンも多く、万人に薦められる作品ではありませんが、少なくともソフトなグロOKな人ならば一読の価値は十分にある秀作だと思います。あれだけ酷いシーンを連ねても、最後はハッピーエンドというのもなかなか、味な演出なのではないでしょうか。
ちなみに、最終巻の画像はあまりにゲイっぽすぎて、違う方向性の作品かと勘違いされる可能性が否定できなかっため、14巻にしましたw
あ、あれ?シグルイのラストってハッピーエンドでしたっけ?
藤木にとってはこの上なく辛い最後だった様に記憶しておりますが・・・。
ハッピーエンドと言って良いのか私も判断に迷いましたが、御前試合でミッションを達成した上に生きて帰ってきたことは十分に幸せなことだと判断しました。
前夜の鯉の掛軸の下りであったり、源之助が倒れたところであったり、最後はシグルイだけど”生きてこそ!”という心情に変わったのではないでしょうか。
ストーリーを通して虎眼流原理主義者を貫き通した源之助も、最後に心境の変化を示唆するシーンがいくつも見られたのが私にはとても強い印象として残ってます。
シグルイ読んでいたのですねw
個人的には、あのクレイジーな世界観が好きですよ。
モノノフの時代。
今と比べると死の恐怖に晒されている死狂な世界で
変な世界に目覚めてしまうのかもしれませんね。
そりゃ、コミックファンでシグルイ読んでなかったらモグリですw