DVD: 2006年10月アーカイブ

リトルダンサー

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今週はリトルダンサーを見ました。監督のスティーブン・ダルドリーは舞台監督出身で、この作品が映画初監督だそうです。
内容的には、ごく普通のサクセス+ヒューマンドラマなのですが、主人公のビリーを普通の小僧として描きつつも、バレエに魅せられてゆく様が印象的でした。
舞台は80年代の炭鉱の街でサッチャー政権下でストを敢行している主人公の父親が、みたまんまのイングランド労働者階級、当然男の子がバレエをやるなどもってのほかという考えから徐々に変化してゆく点と、ビリーの兄と父親の関係の変化もこのストーリーの見所でしょう。

特に良かった点として、ビリーがバレエに魅せられてゆく過程で、ガチガチのクラシックバレエをみて感動するのではなく、あくまで現代的なスタンスからダンスの延長としてバレエを志すというところで、このおかげでビリーは天才的な人物というわけではなく、普通の小僧なんだけれども踊りの才能が豊かであるという描き方に合致していることです。そのことで感情の押さえが効かない、緊張してぶっきらぼうになったり、表現が拙かったり覚悟ができなかったりといった幼い部分とマッチして、踊り以外は普通の子供であるという表現をよりリアルにしたのだと思います。

スティーブン・ダルドリー監督の他の作品を検索したら、「めぐりあう時間たち」がありました。二コール・キッドマンがアカデミーを取った作品だそうで前からみてみたいと思っていたのですが、この作品をみてますます観るのが楽しみです。問題は近所のツタヤで見かけた覚えがないことなんですけれども・・・

ES

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大尉さんのオススメ映画、ESを観ました。
オールシネマのサイトより抜粋
20名ほどの被験者は無作為に「看守役」と「囚人役」に分けられ、学内に設けられた模擬刑務所に収容された。初めはそれぞれの役を演じるだけの簡単なアルバイトと誰もが考えていた。しかし、実験が進むうち、「看守役」の攻撃的な振る舞いはどんどんエスカレートしていく。それに対して、「囚人役」は卑屈に服従するのみで、まったく抗議できなくなっていく。いつしか、模擬刑務所内は単なる実験の枠組みを越えて、もはや誰にも制御不能の状態に陥っていく。

という、観る前からサイコーに面白そうな映画なのですが・・・ネタバレすると興醒めする危険性があるので感想は追記の方で。

Killing me Softly

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またもツタヤにてお目当ての北京ヴァイオリンをみつけることができず、同じチェン・カイコーつながり&ヘザー・グラハムさんが出演しているということで借りてみました。
で、感想なのですが・・・ つまらなかったです。
理解できない女性心理である「ちょ~束縛されたい!(はぁと)」を地で行く浮気性の女が、ワイルドな男に惹かれてホイホイついていったら、ワイルドどころかDVっ気満々で困ったもんだの大問題ってなもんです。見も蓋もないのですが、ラストもたいした結末があったわけでもなく、なんだかなぁです。ヘザー・グラハムさんも若かりし頃の美しさとくらべるといまいちパッとしませんでしたし、有体に言ってハズレでした。むき~

ジャーヘッド

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今週は湾岸戦争に行った海兵隊員の映画、ジャーヘッドを観ました。
なんというか、ノリはフルメタルジャケットでドリルインストラクターもハートマンばりの素敵トークを炸裂させ、ベトナムでも湾岸でも変わったのは装備だけのようです。
しかしながら、戦場はベトナムと湾岸では比較にならず、この映画は砂漠に駐屯した海兵隊員がただただ駐屯するだけの毎日に疲れ、そしてなにもしないまま帰ってゆく中で崩れてゆくものをメインに描いています。最強の兵器はM16を持った海兵隊員だ!というお決まりの文句も、さすがに現代戦ではむなしく響くということを誰よりも彼ら自身が感じているという点に哀愁を感じました。

いろいろ興味深い点はありましたが、あんまりオススメ作品ではないです。

告発の行方

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Pigさんオススメの告発の行方を観ました。
羊たちの沈黙の時とくらべると、ジョディーさんが若いです。まずそれに驚きました。役どころからしてそういう雰囲気を出していたのだと思いますが、同じ人には思えませんでした。
映画を観た感想としては、内容はとりたてて意外なものではなく法廷映画の王道路線でした。アメリカの裁判が陪審員の心証によって勝敗が分かれるという性質上、弁護士も検事も感情に訴える弁論が圧倒的に多く、この映画ではそれがとても顕著に現れていたように思えます。
また、ケンの回想シーンを見る限りでは、アレだけで5年も豚箱に入れられるなど考えるだけで馬鹿馬鹿しく、また犯罪は犯罪として別の視点で考えると被害者本人にも大いに反省すべき点がいくらでもあります。幸せに生きる為には犯罪の被害者にも加害者にもならないことが重要ですが、それを欲するならばっ基本中の基本である「君子危うきに近寄らず」の大原則を厳守することが何より大切だということでしょう。

ブレードランナー

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Pig氏曰く、「必見過ぎ」という日本語としては正しくないものの、気持ちは伝わる表現で薦めてくれたブレードランナーを観ました。
観終わってからファンサイトなどをみて、ロードショー当時の時代背景や興行の出来などを読んでやっと納得できたのですが、この映画は難解です。ずいぶん古い映画なので現在との倫理観の違いも感じますし、今日までその名を知らしめている理由も作品を観るだけでは理解できません。要するに、観る前に予備知識が必要な作品なのでしょう。
それにしても、リドリー・スコット監督は東洋文化に対してのリスペクトが強いという解説は読んだことがありますが、この作品をみたら誰でもそう思うことでしょう。なんとなくですが、目指していた世界観はカウボーイビバップに近いような印象をもちました。
ブラックホークダウン、ハンニバルとリドリー・スコット監督つながり(BHDは偶然ですが)ということで観ましたが、残酷なシーンにこだわりがある監督のようです。とりあえずグラディエーターはそのうち観てみる予定ですが、近所のツタヤにはビデオ版しかないので他の店舗をあたってみます。

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