DVD: 2009年6月アーカイブ

イーグル・アイ

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とりあえず楽しい映画が観たいということで、適当に検索ワードをたたき込みながらココ数年の作品かつ評価が高くすぐ借りられる娯楽作品系DVDをDiscasさんで探していたらヒットしたこの作品、予備知識無しで観てみました。

結論から言うと、久々に最後までとても楽しく観られた作品でした。比較的短めの作品なのですが、ひたすらハイスピードで進む展開は観る者を飽きさせず最後まで突っ走ってゴール!という爽快感のある作品です。アメリカ映画でお約束の展開はこれでもかというくらい最低限に抑えて、あとはひたすらアクションが続く点は大いに評価できます。アクション娯楽作品なのでストーリーもなにも無いのですが、中だるみなしでスカっと観られる娯楽に徹したこういう作品を求めていたのでとても満足しています。

ネタバレしてしまうと面白くないので内容にはあまり触れませんが、主人公のフリーターもどきとシングルマザーが何者かにハメられてテロリスト容疑者となり、ひたすら逃げてゆくうちに犯人とテロ事件の真相が明らかになってゆくという流れです。グロ無しで誰でも安心して観られるので、難しいことを考えずに娯楽映画が観たいときにはオススメできます。

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クライアントとの雑談で何を思ったかハートマン軍曹の話題となり、私も控えめにハートマン軍曹紡ぎ出す海兵隊式話術の語彙のすばらしさについて賛同の姿勢を示しました。しかしながら、他の人たちはまずキューブリック監督ありきという立ち場で語っていることが分かり、クロックワークオレンジをもの凄い勢いで薦められたので、まぁ観てみました。
7~80年代のレジェンド級作品は、ブレードランナーであったりカッコウの巣の上であったり、なんだかあまり面白く感じなかったので、正直あまり期待していなかったのですが・・・ 思っていたよりは退屈しなかったです。ただし、面白いというのとはちょっと違うかなとも思いました。
とにかく映像が強烈で、主人公のアレックスのグロテスクなまでの奇行とあわせて目が離せないという感覚が事実に近く、作風はかなり違いますが、「からくりサーカス」のテラーパートを読んだときと同じ感じがしました。(もっとも、からくりサーカスは少年誌なだけに熱血成分も大量に含まれていますが)

あくまで個人的な見解ではありますが、この作品を他人に勧める感覚は理解しがたいものがあります。作品のテーマとして社会風刺や全体主義批判があるようですが、私にはこの作品はまず「狂気」ありきだと受け止めました。序盤など有り体にいえば押し込み強盗シーンばかりですし全体的に映像がグロテスクなので、ダメな人は序盤でギブアップ確定でしょう。(ガマンして観つづけると、もっと酷い有様ですから!)
というわけで、FMJのようなステキ軍曹が出てくるわけでもないので、無理して観る必要は無いとおもいます。ただ、キューブリック監督を識る上では避けられない作品であることもまた事実なのでしょう。

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