pha著 持たない幸福論

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この本の著者pha氏の存在はギークハウスを取り上げた雑誌やWebサイトの記事でだいぶ前から知ってはいたのですが、本を読む直接のきっかけになったのはamazonさんのおすすめ本の中にこの本が入っていたこと。「働きたくない、家族を作らない、お金に縛られない」という表紙のキャッチコピーが今年の初春に激務で弱っていた私の心に気持ち良いほど刺さり、kindleで読みました。
キャッチコピーの「働きたくない」これにはめっちゃ共感し、「家族を作らない」は、まぁ成り行き任せのままだと家族は作らないというかできないよね!と感じ、「お金に縛られない」に関してはある種の理想ではあるが、縛られないのはほぼ不可能、というのが読む前の感想でしたが、読み終えても概ね感想は変わりませんでした。
しなしながら、著者のpha氏の考え方はお金の部分を除いて私とかなり近いな、共感できるな、という部分が多数あり、特に仕事に関しては我慢ならないほど辛くなったらべつに辞めてしまっても良く、そもそも仕事にしがみつく必要は全く無いという解っていても「じゃあ辞めます」とはすぐに実行できない思考と行動のギャップについて、辞めた後、つまり退路を明確にすることによりギャップが若干なれど解消され、精神的にだいぶ楽になれたのがこの本による最大の収穫です。
「お金に縛られない」というコピーは、この本を読む限り「あまり縛られない」くらいかなぁという感じで、やはり現代の日本においてお金に縛られない生活というのはよほどの資産家で自由になる現金がある人に限ったことなのでしょう。ローコストでもそこそこ楽しく生きられるというモデルケースをこの本では提示されているのですが、身も蓋も無い話ですが金銭的な制約がなければもっと楽な生活をすることができるでしょう。自身が会社を辞めてニート生活を満喫する上でのコスト計算を行うと、今まで通りだと月15万円程度、若干倹約して月10万円程度になりました。それを少なくとも平均寿命まで生きると仮定した中で毎月捻出するためには、サラリーマン生活から抜け出すことはできても何かしらの収入源の確保は不可欠であり、そういう意味でも金銭的な制約は常に存在します。個人的には今のうちがっつり稼いで投資も行って資産形成を行い、目途が立ったら脱ラサというベストシナリオに向けて日々尽力しているのですが、なかなか思い通りには行かないものです。(思い通りにいっていたら、たぶんもう脱サラできてるw)ちなみにpha氏はシェアハウスなどを用いて維持コストの低下を行っているのですが、私は完全に一人が良い派なので生活維持コストが膨らんでしまうのは致し方のないところです。
「家族を持たない」は時代の変化により独身が珍しくない社会になってきていることから、べつにいいんじゃないの?程度の話ではありますが、一方で結婚による生活コストの圧縮効果が望めるのならば選択支としてはあっても良いのかなくらいには思っています。もっとも、世間一般の結婚は生活コストが膨張する方が圧倒的大多数なのでしょうが。

という具合に、この本を読んでからおよそ半年、いろいろな影響を受けているなぁと感じます。個人的な計画としては、あと10年そこそこの時間軸で、地方都市の一部で土地価格が大幅に下がる(暴落とまではいかないと思うが)状態になるのではないかと予想しており、そのタイミングで終の棲家を見つけて隠居生活しないなぁなどと思っているわけですが果たしてうまくいくのでしょうか。

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このページは、necokickが2016年9月 4日 11:06に書いたブログ記事です。

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