音楽: 2012年1月アーカイブ

Perfume "JPN"

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なんだかんだと新アルバムが出るととりあえず聴いているPerfumeですが、今作も自身の強みを生かした変に格好をつけない潔い作品でした。
激しすぎないビートとキャッチーなフレーズをテクノサウンドでまとめて、聴いていて嫌味の無い作風に仕上げるのはプロデューサーの高い力量を示しているように思えます。そもそも、Perfumeというグループはアイドルであったりダンスユニットであっても、決して歌手を気取らないところに好感をもっているのですが、どの曲を聴いてもテクノサウンドありきの構成が徹底されているところが巷に溢れるアイドルグループの作品とか明らかに一戦を画している所以でしょうか。ライブパフォーマンスを観たいともグループメンバーのラジオトークを聴きたいとも思いませんが、次もアルバムが出たら間違いなく借りて聴くことでしょう。
マーケティングもあまり強烈にプッシュをせず、アンチをつくらず狙った層に直撃させる手法をとっているのか、露出や新譜のリリース時期などにも背後に確固たる戦略性を感じます。猫も杓子もと言わんばかりに猛プッシュを続けるアイドルグループが昨今まかり通っている中、個人的になにかと好感度の高いPerfumeのプロデューサーには今後はどんな手法を用いてメディア展開を行うのかも含めて、次回作に期待している次第です。
しかし、つい最近までメンバーの顔と名前が一致しなかったのものの、この日産のCM動画をPerfumeファンから紹介されて鑑賞した結果、前髪ぱっつんのおねぇさんがかしゆかであることは判るようになりました。でも、髪型を変えてしまうとわからなくなります。

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ここのところは70年代を中心に私が生まれる前の作品を中心に音楽の食指を伸ばしているせいか、新作と呼べるアルバムを聞いたのはかなり久々なように思えます。

さて、坂本真綾といえば私の中ではかつてGodlikeな存在であり、Last.fmの個人集計では確実にトップ3に入る、そしてなによりアルバムが出たら無条件で買う稀有なアーティストでした。が、ここ2枚くらいのアルバムで神格からは完全に脱落し、いまでは単なる好きなアーティストというレベルまで下がってきました。何か決定的に悪くなったとかそういうわけではないのですが、全盛期の完成度がとてつもない破壊力であったために、それと比べればどうしても見劣りするのは仕方のないところでしょう。

というところで今作のDriving in the silenceですが、良くも悪くも"良作"であり、ほんの少しだけスマッシュヒットを期待していたのでやや残念ではあるものの、それでも丁寧に作りこまれた作品ひとつひとつの完成度は高く、今後も何度となく運転のお供となるであろうアルバムでした。全体的に大人しくまとまっていてインパクトこそあまり無いものの、必殺のウィスパーヴォイスで血圧までさがりそうです。不満があるとすれば、松任谷由実のカヴァー"やさしさに包まれたなら"が収録されていないところ、これに尽きます。とはいえ、今作はミニアルバムなので今後来るはずのフルアルバムに入っている可能性は十分に考えられますが・・・
かつて聴いた少年アリスや30minutes night flightの衝撃を毎回期待してしまうのでどうしても評価は辛くなりますが、相変わらず素晴らしいシンガーであり次のフルアルバムがいまから待ち遠しい限りです。

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