芝村裕吏 マージナル・オペレーション 全五巻

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ガンパレードシリーズが代表作の芝村裕吏氏のわりと新しめの作品、マージナル・オペレーション(全五巻)を読みました。
軽く勧められたのでちょろっと読んでみたらそこそこおもしろくて結局全部読んでしまった感じで、全くノーマークな作品でしたが、それなりに楽しめました。
ストーリーは無職の青年が民間軍事プロバイダに就職し才能を発揮していたら、ひょんなことから少年兵を率いることになり、そのまま「子供使い」などというとんでもない異名を頂戴しつつ傭兵稼業に勤しむというもので、ライトノベルなので表現はマイルドですが基本はシリアス路線です。
特別になにか気に入った要素があるわけでもなく、ご都合主義要素も満載ですが、それでも楽しめるだけのテンポの良さは一読の価値があると思いました。
ヒロイン?のジブリールがかなりウザかったり、主人公の新田氏が聖人過ぎてライトノベルのステレオタイプなところがすこしがっかりであったりしますが、それでもちょろっと読むには適度なボリュームで娯楽作品としていろいろ考えずに読める、コミックのような作品と言えるでしょう。

個人的にもっとも評価するのは芝村裕吏の生産能力であり、この全五巻を1年そこそこで書き上げているところです。私がひいきにしている作家は基本的に度し難いまでの遅筆であることが大多数なので、この生産能力は本当にすばらしいと思いました。思えばライトノベル作家というのはとんでもない生産性を持っている人が幾人もいらっしゃるようで、それらの作品にハマることができれば、きっと幸せなのだろうななどと詮無きことに想ったりもします。
まぁまぁ楽しい、ぎりぎり2ベースヒットくらいの作品なので、手に入ったら読んでみるのも一興でしょう。正直なところ、定価で買うとこの作品は異様に高いので、借りるなり古本で買うなりすることをおすすめします。

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このページは、necokickが2014年2月 9日 21:09に書いたブログ記事です。

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