半落ち

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ここのところ本を読むのは専ら仕事の休憩中であったり移動中であったりと、優先度の低い行為になってしまって久しいのですが、今回の「半落ち」は休憩時間にちょろっと読んで引きこまれ、続きがきになって自宅でじっくり読んだひさびさのスマッシュヒットです。
と言っておきながら、この作品はスマッシュヒットなどと俗な言葉で表現するのがためらわれるほど、重く、切なく、心に沁みる作品でした。

特に心に残ったのが、検事の佐瀬が被告の梶が自殺を思いとどまり誰のために生きているのか問い詰めた後にかつての案件をふいに思い出し「自分の為に生きている。そのあたりまえのことが切なかった」という下りであり、読んでいる私もなんとも言えない複雑な気持ちになりました。
すでに2回通しで読みましたが、良い作品は何度読んでも読むたびに新たな解釈や発見があり、きっとこの先何度となく読み返すことになりそうです。万人にオススメできる作品ではありませんが、警察ものや法曹ものの作品が嫌いでないならば強く推薦できる素晴らしい作品でした。でも、映画を観るのはどうしようかと悩み中です。

コメント(1)

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横山秀夫の作品はオチに哀愁があっていいですねー。

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このページは、が2011年6月27日 00:28に書いたブログ記事です。

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