ちょっと福島まで姉を救出にいってきた

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この3連休に福島とか宮城に家族を救出する人がいるかもしれないので、その参考になればと投稿しました。

17日の午後にラジオを聞きながら車で移動していたら、福島県の携帯電話は沿岸部を除きほぼ正常になったとのニュースを聞きました。久々に旦那の転勤で福島に住んでる姉に電話してみよっかな~と何気なく電話したらねーちゃんが平静を装っていたけどかなりテンパってました・・・
そりゃそうだよなと思いつつ、いっそ東京に避難したら?と提案したら、行きたいけど交通手段がないとのこと。公共交通機関は論外として、最大の問題は車は道路は通じているけどガソリンが決定的に不足していて、給油できる場所までたどり着く算段が無いとのこと。聞けば福島県や宮城県は当然として、首都圏に続く栃木、茨城、埼玉までガソリン製品不足でガソリンスタンドにたどり着いても給油できるかどうかも判らず、見切り発車した知人が何人も立ち往生してしまったとの情報を受けて、ちびっ子のいる姉夫婦はかなり慎重になっていました。
ほとんどTVを見ない私はそのあたりの事情に疎く、たしかに最近は静岡でもガソリンスタンドで給油制限してるところも見かけるなぁとガソリン不足の影響を感じてはいたものの、インフラがほぼ正常な栃木あたりでも強烈なガソリン不足になっているとはまるで知りませんでした。また、内陸部の道路は割と正常で、東北道がNGだからてっきり一般道もダメだと思っていたものの、国道4号線は問題なく走行できると聞いたので、それなら拙者が迎えに行こうか?と何気なく聞いてみたら「マッハで来て!」とASAPのオーダー。
結局は計画をたててまた電話するよ~ということになり、職場に戻っていろいろ調べてみたら、どうやら本当に問題になっているのは燃料懸念だけで、渋滞や通行止めで道が動かないわけではないことが判明。つまり車に燃料しこたま積んで福島まで行って姉夫婦とちびを車にのっけて東京まで連れていくだけの一見簡単なお仕事のように思えました。
職場で上司に土曜日に福島へ突入するかもと念のための事情説明をしたら、なぜかASAPなら今からいっていいよということになり、急遽木曜日の夜に出発することに。ねーちゃんに電話したら「まぢで来るの?ガソリンあるの?平気なの?」とまさか当日中に行くとはおもってなかったらしく、とりあえず準備しといてということで電話を切り、こちらも準備作業に入ったわけですが、準備もなにもガソリンを携行缶でもっていく以外の準備もこれといって無く、いつも会社の車で給油してるガソリンスタンドに電話をしたら携行缶にガソリン80Lを積めて用意してくれることとなり(あとで聞いた話によると、一般向け販売は20L制限をしていたとのこと。いつも同じ店で給油しててよかった!)あっさり準備完了。
ここでねーちゃんから電話があり、車ごと脱出したいからねーちゃんの車の分まで燃料もってきて!ということになるも、ガソリン80Lは私の車が静岡福島間およそ500kmを余裕で往復できる量な上にそもそもタンクの中身も満タンで渋滞がなければ800キロ近く走れ、しかもあちらからも残りの燃料で余裕をもってたどり着けそうな白河市のあたりまで来てくれることとなったので、当初の準備のまま出発しました。
あとは思っていたとおり簡単なお仕事で、平日の深夜で交通量も少ない(東名だけは相変わらずそこそこ混んでた)高速道路を一気に走破して金曜日の午前3時頃には北関東自動車道の太田桐生に到達。そこから国道50号>国道4号とちょっと遠回りだけど土地勘が無くても走れるルートをチョイスしてひたすら北上。福島入りして姉夫婦+赤ちゃんと合流して持参した燃料を補給後、来た道を帰り任務完了。おもったとおり準備さえしていれば簡単なお仕事でした。

一方で、午前3時から一般道を走りはじめたところ左車線にガソリン給油の車の行列ができているのには驚きました。18日金曜日の7時~9時くらいに国道4号線>国道50号線と走行して太田桐生インターまで到達したのですが、そのルートの左車線は上りも下りも多くの場所が給油待ちで埋まってしまい、ところどころ渋滞になっていました。簡単なお仕事だったのは深夜から早朝にかけて走行したおかげであり、日中だとかなりの渋滞を覚悟しなくてはならなかったことでしょう。
また、せっかくラーメンで有名な佐野を通ったのに、徹夜明けの朝だったのでまるで食欲が無く、おいしい佐野ラーメンを食べられなかったのも残念です。時間があれば店をリサーチしてゆくのですが、さすがにそんな余裕はありませんでした。

だらだらといろいろ書いてしまいましたが、私がこれから福島、宮城に家族を車で救出に行く人に伝えたかったことはたった2点。

・燃料は持てるだけ持っていくこと!現地での給油は絶対と言っていいほど不可能です。

・可能であれば深夜から早朝にかけて移動すること。幹線道路はスカスカな上に信号がほぼ青のままなので、多少遠回りでも深夜早朝の幹線道路で移動すると時間も燃費も稼げます。

例えば首都圏で自家用車が無いけど助けに行きたいというのであれば、まずは携行缶(これも今となってはなかなか手に入れるのが難しいらしいですが)を買い集め、燃料が揃った時点で車を借りて出発すれば良いのではないでしょうか。
ちなみに福島県と栃木県の県境にあるコンビニ数件をリサーチしましたが、水も食料も入手には全く困らない状況でした。動いている幹線道路沿いのロジティクスは石油関連商品以外、ほぼ正常な様子です。

福島県に入ってしまうと燃料が全然無いので日中でも渋滞することはほぼ無いとねーちゃんから聞きました。宮城に入るとその傾向はもっと強くなるみたいです。宮城に関しては場所にもよりますが、日本海側から北上して山形から宮城に入るルートも検討すべきではないでしょうか。もっとも、あちらはチェーン規制が各所にでているので、チェーンやスタッドレスタイヤなど雪道装備が必須ではありますが。

とにかく燃料の問題さえどうにかなれば、宮城福島へ救出に行くのはさほど難しいことでは無いように思えます。今後燃料事情がよくなればそもそも救出にゆく必要も無いのかもしれませんが、現段階でも通行止めにさえなっていなければ、意外となんとかなるようです。

コメント(4)

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まずはお姉さまがご無事で何よりです。
私の職場の後輩の兄貴がまさにそのような状況なので、ここの情報を伝えておきます。
もっともこちらはガソリンが2時間並んで10リットル買えたり買えなかったりという状況がこの一週間まるで改善されない状態です。そういう人たちにガソリンが行き渡るよう何とかしてやりたいのですが、いやはや自分の無力を呪うのみです。

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>bakiさん
ありがとうございます。
ガソリンは今週から増産体制に入っているらしく、今後は急速に回復してゆくとNewsで言うておりましたが、実際はどうでしょうね。
ただし、優先的に生産されているのは重油やら灯油らしいので、ガソリン不足は意外と長引くかも知れません。
静岡は販売制限されておりますが、未だガソリンスタンドをはしごすれば誰でも満タンにできる状態ですので地域格差がかなりあるのだと思います。

おっすー
うちも母の実家が福島だったので、震災の次の週に
日帰りで福島-茨城を日帰りで往復して
物資を届けにいってきました。
茨城より福島(若松市内)のほうがものがあったのが
びっくりだった、、、、
今赤子(第三子)がいるうちのほうが水で困ってたりする、、、、
なんにせよ久々にブログを見に来て無事そうで何より
よかった

茨城もかなり大変だったみたいだね。小さい子どもがいると原発関連の話題とか気が気じゃ無いと思いますが、なにはともあれ無事なようで安心しました。

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このページは、が2011年3月19日 10:16に書いたブログ記事です。

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