GunslingerGirl 15巻(完結)まで

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12月まるまる持っていかれた仕事もようやくクロージングして、ようやく年の瀬モードになりました。
ここのところのBlogのサボりっぷりは尋常ではありませんでしたが、今回はTwitterもほとんどRomだったので、単純にものぐさであっただけのようです。

さて長い間追いかけてきたGunslingerGirlがついに完結しました。特別な思い入れがある作品と言う訳ではないのになぜかとても気になる作品で、殺伐とした戦闘シーンとイタリア情緒溢れる日常シーンのコントラストが美しい、でも内容はPTA受けしないタイプ。メインテーマの一つが「復讐」なあたりも万人受けする作品ではなく、大きめの本屋でも新刊すら売ってないことが多々ある、世間的にはパッとしないと言えなくもないけど私は大好きな、そんな作品でした。

以下、盛大にネタバレします!

トリノ原発の戦闘は14巻の段階で終了し、15巻はエピローグ集のような扱いなわけですが・・・ 正直なところ、終わり方には物足りなさを強く感じました。
そりゃ、ああいう組織でメインの1期生たちは寿命が尽きかけているので先が短いのは理解できるものの、リコは寿命で死にました。ペトラも白血病で死にました。じゃ、さすがにちょっと・・・と思ってしまう気持ち、通して読んだ人ならきっと理解してもらえると思います。

そして各キャラクタにスポットライトがあたって主人公が変わるタイプの作品とはいえ、メイン主人公っぽかったヘンリエッタとジョゼの扱いのそっけなさ、そして最後はずっとトリエラのターン!と言わんばかりのトリエラ優遇策。リコは最後まで忠犬という印象以上のものが無い、そういうキャラクタなのでまぁあんなものかなと思うものの、最後にクラエス!というのは相当熱いものがありました。

思えばヘンリエッタはやや不安定だけどジョゼにべったり。リコはジャンの忠犬。となると、物語としては圧倒的にトリエラとヒルシャー、そしてクラエスになってしまうのは必然だったのでしょう。特にトリエラは義体の中で稀なる強い自己を持っていたこともあり、トリノの戦闘ではあっさり終わったものの、それまでの活躍っぷりはもう、メインヒロインはトリエラでファイナルアンサーじゃね?と言っても良いくらいでした。個人的にこの物語が中だるみしそうなところでさっそうと現れたサンドロとペトラがかなりのお気に入りなのですが、彼等にしても最後に見せ場はつくったものの、一番長生きできそうだったペトラが義体のくせに白血病であっさり死亡っていうのは、さすがに味気ないなぁと、この物語の終わりに物足りなさが残る直接の原因はペトラだったのかなとも思えます。

とはいえ、途中までは面白くても完結することのなかった数多の作品に比して、しっかりと最後まで締めて、スペランツァで希望を見せてくれたこの作品、私は大いに評価しています。例えるなら綺麗にセンターを超えたスタンディング2ベース、打点2付きくらいでしょうか。万人にオススメはできない作品であったものの、少女が沢山でてくるので萌え作品?と勘違いして読まないのは勿体無いとても骨のあるストーリーで、全15巻中だるみなく読みきれる秀作であり、どういう人にオススメなのかなかなか想像しづらいものの、3巻あたりまで読んでみればハマれる人なら最後には読まずにいられないことでしょう。
またひとつお気に入りの作品が終わってしまうのはとても残念ですが、相田先生の次回作を期待したいと思います。

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このページは、が2012年12月27日 20:42に書いたブログ記事です。

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