大尉コレクション第一弾

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「大尉」こと、いっかん氏の推薦作品第一弾として、A君の戦争を現在発刊されているところまで読みました。氏とはどうもストライクゾーンがかなり重なっているようなので、とりあえず勧められたものは全部平らげる予定なのですが・・・
最初からジュブナイルとはいえ1日で9冊はちとキツかった(ペース落とせよ)ですが、少なくとも1日で読む気になるくらいには十分興味深かったです。
感想を述べると、アラばかり思い出して批判が先行してしまいます。特に一番気になったのは主人公ではなく筆者が自虐に過ぎるということであり、ストーリーの腰を折ること甚だしいという点です。うんちくがひとくさりあるのはこの手の作品においては避けられないことだとは思いますが、それをさらに混ぜ返して関係の無い方向から「それはとりあえず置いておいて・・・」と本筋に戻す箇所のなんと多いこと。うんちく自体はなかなか面白く、出展作品や参考書物にまで解説が及ぶのは個人的には大歓迎なのですが、筆者のネット論をはじめとする酷く偏った志向と、それに対するおそらくは自虐と思える数々の表現はページの無駄以外の何者でもなかったというのが、良いところよりも先に思い出してしまう嫌な点でした。
そのほかにもネガティブな要素はそれなりにあるのですが、そのわりにすんなり読めたのは展開にメリハリがあるところ、PCDAサイクルをしっかりまわして成功に導くという過程が常にストーリーの主腺にある点が流れをつくっていたからでしょう。
あとはあれ、表現こそ砕けていますが、内容は新城直衛の焼き直しというのがこれまでの感想です。ただし、劣化してるとか、パクりだとか言うのではなく、出来良くデフォルメされているので気楽に読めてかえって良いのかなぁとさえ思えます。ストーリーはこれから一気に拡大するのか、それとも適当なところで手打ちにするのか、もう2-3冊で最初から続いている一連の戦争についてはケリがつきそうですが、その後の展開をどうまとめるのか興味を惹かれますが、佐藤大輔よろしくケリがついた適当なところで放置するのだけは勘弁していただきたいものです。

コメント(2)

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あと、女性描写が画一的過ぎるところとかもイマイチですねえ・・・。
それにしても1日で9冊はハイペースすぎですw

>大尉
幕僚の男女比をもうちょっと考えてほしかったというのはありますね。女性描写がオマケにもなってない作品なだけに、もっと大胆に切り捨てるくらいでもよかった気がします。

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このページは、が2006年8月28日 22:36に書いたブログ記事です。

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