Keeper of the Grove考察
KoGはNightelfの慢性的な問題である前衛の弱さを補うタイプのHeroである。特に、Archerをつかった初期Rushを行う場合などでは１ｓｔHeroとして使われることが多い。Archer単独では直接攻撃Unitに弱いので、Treantを召還して壁にできるからだ。ただし、KoG自体の戦闘力はHeroとしてはやや低めであり、能力も補助系と位置付けられるものばかりなので、２ｎｄHeroの早めの雇用が望まれる。しかし３つの特殊能力すべてがどれも非常に使い勝手が良いので、KoG自体の戦闘力の低さを補って余りある。
　スキルのコーディネイトは大いに悩む条件がそろっている。すべての能力がはっきりと効果がわかるぐらい強力なので、どれも捨てがたいのである。選ぶ基準としては、Team戦かシングルかによってある程度は決まる。Team戦の場合は戦場にUnitが密集するので、Treantを召還してもあまり効果的な働きが望めないのだが、ThornsAuraはかなりの効果を発揮する。しかも味方のUnitすべてに効果があるので、仮に相手がVampnicAuraなどを展開していても威力を相殺できる。シングルの場合は、Treantを召還して盾にすることによりCreep狩りで主力Unitにダメージが蓄積しないのでオススメである。シングルの場合は戦場に十分なスペースを取ることができるので、その点でもTreanｔ召還を使う意義がある。だが、シングルでも当然ThornsAuraは有効な場合が多い。特に、HumanやUndeadは初期UnitのFootmanとGhoulを量産してくる場合があるが、そのときにThornsAuraが役に立つ。逆に、敵がNightElfの場合は、主力のほとんどが射撃系攻撃なのでほとんど意味がない。Orcの場合は直接攻撃Unitが多いのだが、数がさほどでないのでEntangleで一匹ずつ確実に仕留める方法が有効である。Treant召還とThronsAuraは中途半端にポイントを割り振ってもあまり効果がないのだが、Entangleに関しては、Lv1でもかなりの効果が期待できるので、早めに１ポイントだけ割り振っても良いだろう。個人的には、Team戦ではEnt>Thorns>Thorns>Ent>Thorns>Tranquilityといった順番にすることが多い。なお２ｖ２に関しては、相手の出方を見て若干の変更をすることもあるが、3v3以上であればほぼこれで固定である。究極技のTranquilityはかなり便利な能力である。効果範囲が広く、回復量も回復スピードも強烈なので、戦闘中につかえば、一方的な勝負になる。しかし詠唱系なので、SleepやThunderCrapなどで止められる場合もある。特に効果範囲の広さがすさまじいので、安全な後方から発動しても十分前線まで届いてしまう。それゆえにTeam戦ではUnitの数がおおければ多いほど効率よく体力の回復をすることができる。Lv6になったら、確実に取得すべき能力だろう。
　KoGを１ｓｔHeroにした場合には、中盤までに２ｎｄHeroがほしいところである。KoG単体では能力的にも戦闘力が乏しく、決定力に欠けるからだ。敵のHeroを抑えたいときはDH、優勢に事が進んでいる場合はPoMが良いだろう。DHは難局に強く、敵Heroを封じることにより全軍を有利に展開させることが可能であり、PoMはTrueShotAuraによる主戦力の底上げが狙いである。
　アイテムに関してはMP関連のものが良いだろう。MoonWellで回復できるとはいえ、MPポーションを１つ持っているといざと言うときに心強い。また、念のためにWand of Negationを一本持っておくと良いだろう。特殊能力同様、KoGのアイテムも援護系を持たせるとなかなか良い感じである。

　　Keeper of the Groveカウンター
下記のステータス表を見てのとおり、HPもアーマーもかなり低い部類に入っているので、Normal属性の攻撃Unitで囲んでしまえば以外とあっさり死んでしまう。ただし、援護が主体のHeroなので、あまり前線には出てこない傾向がある。よって囲むためには挟撃体制を作るか、前衛を突破してからということになる。援護系のHeroは、早い時期に倒してしまえばそれだけでも戦闘が有利に展開できるので、隙があらば積極的に狙ってみたい。なお、移動速度はかなり早いので、逃げにはいったらなかなか追いつけない。

　Treantカウンター


　　ver.1.03 　02/10/31
　KoGは明ら様な攻撃魔法が無いので時として忘れがちであるが、Intベースの魔法系Heroである。それゆえに良くも悪くもHeroとしての価値が手持ちのスキルの性能に異存してしまう傾向が強い。今回のパッチでは2つの魔法が修正されたが、どちらも表面的には多少性質が変わっただけなのだが、実質はほぼ弱体化である。まずThornsAuraだが、反射ダメージが固定から割合ベースに変更された。その変更されたレートがかなり低めに設定されていて、Lv.3でも30%しか反射しない。以前はLv.3で12ポイントのダメージが反射していたので攻撃力が40を超えればダメージが12を超えるのだが、逆に言えば攻撃力が20以下のUnitに対しては威力が半減以下である。ThornsAuraはGhoulやFootmanといった量産型の直接攻撃Unitに対して強烈なカウンタースキルとして活躍していたのだが、ver1.03では下位Unitも上級Unitもさして痛痒を感じない程度の威力になってしまった。その上、同レベルのVampnicAuraにレートで完全に負けているので非常に使い勝手が悪い。またForce of NatureはCoolDownが下がった変わりにTreantの召還限界が75ｓから60ｓに短縮された。これにより素早く頭数をそろえられるようにはなったのだが、MPの消費量がかなり上がってしまった。NightElf自体がMoonWellの回復ルールの変更で、以前よりもMPの回復手段が厳しくなってしまったこともあり、この変更もややマイナス感を否めないのが実情である。ThornsAuraが使いづらくなってしまったことにより、EntangleとFoNのスキル構成も考えられるのだが、FoNの燃費が悪くなってしまったこともあり、思った以上にKoGそのものが使いづらくなった印象を受けてしまう。以前ならば敵にUndeadがいるのならば2ｎｄHeroはKoGでほぼ決まりであったのだが、現状では弱くなったThornsAuraよりも、確実に威力を発揮するPoMのTrueShotAuraを重用するプレイヤーも増えてきた。Entangleは相変わらず安定した攻撃能力があり頼りにできる魔法なのだが、それだけではどうしても決め手に欠ける。KoGの魅力はThornsAura＆Entangleによるところが大きかったこともあり、その片翼が潰されてしまったことには失望感を禁じえない。