ShadowHunter考察　　　　04/01/23
　TFTからOrcに新加入のHeroであるShadowHunterは、RoCでHealingWardに頼りきりだったOrcの回復手段にストレートな解答を持ったHeroである。ShadowHunterは直接ダメージが取れる魔法を持っていないものの、手持ちのスキルやステータス上昇レートなどから明らかに魔法使い系のHeroであり、それゆえにIntベースであって然るべきなのだが、プライマリアビリティはAgiとなっている。基本的にAgiベースというのはステータスの影響度から考えると不利な要素と言えるのだが、普段あまりそのように感じないのは、DemonHunterやBladeMasterなどUnitそのものの性能が高かったり、Priestess of the Moonのように、スキルで戦闘能力を効率よく補うことができるからである。しかしShadowHunterはUnit性能は一般的な魔法使い系Heroと同じであり弱い部類に分類され、ステータスを補うスキルも持ち合わせていない。ShadowHunterのステータスは通常攻撃力が全Hero中最弱であり、AgiベースにもかかわらずCooldownは通常の魔法使いHeroと変わらない、有り体にいってしまえば基礎能力の弱いHeroである。外観は特異なフォルムではないものの、常に怪しげな踊りを踊っているのでなにかと目立ち、武器の効果音や弾状も区別がつきやすい。
　 ShadowHunterのスキル構成は他に類を見ないタイプとなっている。通常の構成は３つの通常スキル枠の中にパッシブスキルや補助魔法などが最低１つは入っているのだが、ShadowHunterのスキルは3つすべてがマナを消費して発動させるアクティブタイプのスキルとなっている。そして、その3つの能力はどれも甲乙つけがたいほど優秀なものであり、ステータス面での不利を補っているかのようである。ShadowHunterの軸となるスキルの筆頭は強力な回復魔法のHealingWaveである。ChainLightningの回復バージョンとも言うべきこの魔法は瞬間的な総回復量が高く、自軍の前衛など攻撃が集中している個所に効率よくHealingをかけることができる。マナコストは90と回復魔法にしてはやや消費が大きいものの、総回復量はLv.1で約300、Lv.2で約590、Lv.3になると900強にもなるので、効果に見合ったコストと言える。また、この魔法の特徴として、術者であるShadowHunter自身をターゲットとして使えるのが重要である。Holy LightやDeathCoilでは自身の回復ができないので術者自身の延命手段が別途に必要となるが、ShadowHunterの場合は前者と比べてその必要性がさほど高くない。ただし1体あたりの回復量はそこまで多いわけではないので、密度の高い集中攻撃に対しては効果が少し落ちる。集中攻撃に対しては、しっかりとターゲットを逃がすようにして適度にダメージを分散させるような操作を行うことにより本来の効果を発揮させる必要がある。Hexはサブスキルとして人気が高い。この魔法はSorceressのPolymorphの強化版とも言うべき魔法であり、Heroを含めた敵Unitを一定時間無害な動物に変える効果がある。マナコストは70とやや高いのだが、通常Unitに対してはそこそこの時間無力化でき、Heroに対しては無力化できる時間こそ短いものの時間内であればアイテムやスキルを使われることが無いので、敵HeroをBoxしたときの詰めの一撃としては最上級の性能を誇る。さらに詠唱止めとしての効果もあるので、何かと重宝する。なお、Hex中は各種Healing系魔法とHolyLightは回復に使えるものの、DeathCoilによるUndeadUnitの回復はHex状態のUnitには使えない点は覚えておいて損が無い。SerpentWardはメインにもサブにも使える、固定砲台を敷設する特殊な召還魔法である。マナコストが30と比較的安上がりでCoolDownも6.5ｓとかなり短めなのが特徴で、ShadowHunterの攻撃力の低さを補うという意味では十分な能力をもっている。Ward系の魔法としてはやや特殊で、Dispellの影響を受けないことと、攻撃優先度が通常Unitよりも低いのが特徴であり、砲台そのもののHPは低いものの狙い撃ちされにくく、混戦状況では狙われない限りかなり長持ちする。Lv.1ではあまり役にたたず、Lv.2では火力の底上げにはなるものの地味な印象の残るスキルではあるが、固定された戦場で長時間戦う場合などでは侮りがたいスキルである。UltimateのBigBadVoodooは、周囲のUnitを一定時間完全無敵化状態にする詠唱魔法である。それなりに使い手のある魔法ではあるが、詠唱魔法なので止められてしまうとまったくの無意味であり、友軍が残っていないとスキル単体では何の効果もないので、安定性がないのが弱点である。陣地の攻防戦など限られた戦場ではそこそこ効果が上がるものの、優勢のときに強く劣勢に弱いスキルは汎用的とは言えず頼るには心許ない。

　ShadowHunterのスキルコーディネイトは、HealingWaveを軸としてサブにHexをもってくるのが最も手堅い選択と言える。究極技はあえて取らなくても大過が無いものの、HexをLv.3まで取るよりはBBVの方がワンポイントの使い手があるので、Lv.6まではHW＞Hex＞HW＞Hex＞HW＞BBVとするのが妥当である。Team戦などで、火力不足の懸念がある場合はSerperntWardをサブに選択する手もあり、この場合はBBVを遅らせて先にSWのLv.3を取得する方が良いだろう。また、3ｒｄHeroとして雇った場合などは、HWやSWに比べて即効性のあるHexを最初にもってくるなど、スキル取捨はいろいろと工夫の余地がある。ShadowHunterに持たせるアイテムは、マナの補給、回復、容量拡張など、とにかくマナを確保するアイテムが第一である。PendantやManaStoneなどが有力だが、序盤はLesserClarityPotionを常に持ち歩いて回復に努めると良いだろう。プライマリアビリティはAgiだが、強化するならばIntを優先すべきである。

　ShadowHunterの運用は、2ndもしくは3rdHeroというのが一般的である。ShadowHunter自身の戦闘力が低いことと、初期状態では魔法を十分に使うだけのマナキャパシティが無いので、1stHeroにするのはあまり賢明ではない。SadowHunterがよく用いられるケースとしては、前衛と後衛がはっきりとした編成や、攻撃力に特化させた編成の場合である。前後衛がはっきり分かれ、ダメージが前衛に偏るような戦いではShadowHunterのHealingWaveによる回復力が余すことなく発揮される。また、攻撃に特化した編成、WindRiderやTaurenShamanといった編成の場合には、戦闘力が最も高い戦闘開始直後の状態を少しでも長く維持するために、瞬間的な回復量が多いHealingWaveが有効である。逆に、ShadowHunterが向かないケースとしては、低Supplyの小競り合いが序盤から延々と続くような展開で、戦闘力の低さが特に目立ってしまう。また早めの仕掛けを考えている局面などでも、即戦力にはなりづらいことからやや苦手としている。しかし、TowerRushとなると話は別であり、FarSeerとSadowHunterによるTowerRushは他の種族にとって脅威の戦法となっている。TowerRushを仕掛けると戦場が固定されるので普段から活躍させる機会の少ないSerpentWardが地味に活躍する。ShadowHunterは、Orcの中では唯一の援護系Heroであり、スキルの性能も軒並み高く使いやすいHeroである。一方で、活躍できる時間帯がやや遅く競り合いに弱いので、ShadowHunterの強さを生かすためにはゲームの展開を適切な方向へもってゆく技術が必要である。

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Heal130-最大3体

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