Orcの基礎知識
OrcのTeam戦での特徴は、初期から強力な前衛をもっていることである。初期の後衛であるHeadHunterは頼りないものの、それを補って余りある耐久力をもっているGruntが、ゲームの序盤から終盤まで通して使える点である。特に、Tier2のUpを行い、GruntのHPの上限UPの開発を行ってからしばらくの間は、Team戦の前衛としては申し分の無い耐久力と攻撃力を発揮してくれる。Soloでは搦め手に弱いGruntも、前衛に集中できるTeam戦では弱点がほとんど露呈しないので、特に中盤までは安心してつかってゆける。また、強力なSiegeUnitであるDemolisherが後衛の弱さを補い、対建設物に限らず対Unit、特にCasterとの打ち合いでは圧倒的な攻撃力を発揮する。さらに、Casterは攻撃のShaman、援護のDoctorと役割がはっきりしているので選択が簡単であり、Team戦向きの能力を数多く持っているので大群同士の戦いで大いに活躍できる。その上、初期から自陣が固いのがTeam戦でもかなりのアドバンテージとなっている。Hero1体の荒らしならばHeroが戻るまでも無く守りきることができ、多色HeroRushでもGruntとBurrowを駆使して被害をほとんど出さずに自陣を守りきることが可能なので、Orcの1stHeroは安心して敵陣荒らしに赴くことができる。弱点としては、対空能力にやや欠ける点、特に上級AirUnitには相性が悪いことがあげられる。しかし、Team戦では種族そのものの対空能力不足はほとんど気にならないので、OrcはTeam戦で戦うと手堅く、弱点が露呈しにくい優良な種族である。
Heroの雇用
Orcの1stHero候補の筆頭は、FarSeerである。開幕直後にOrcの固い自陣に物を言わせて、Heroを自由に展開させられるので、機動力と荒らし性能、双方に秀でているFSが序盤は特に安定している。他の候補としては、Blade
Masterが挙げられる。Creeping性能でFSに劣るものの、攻撃力や戦闘力では上をゆき、生存力も高く難局に強い。一方で、前衛タイプの割にはHPが低く、生かしておくと敵としても厄介なので狙われやすく、細かい操作も要求されるのでハンドリングはやや悪い。Orcの1stHeroは、自陣の固さを生かすためにも荒らしが得意なHeroを選ぶと良いだろう。2ndHeroは、TaurenChieftenかShadowHunterの2択が手堅い選択である。TCはUnitの戦闘力というよりも、優秀なAuraで全軍の戦力の底上げを目的とするものであり、序盤から押し込むような戦い方をTeam全体で行っている場合にお奨めできるHeroである。ShadowHunterは、回復やHero封じ可能なHeroであり、主に援護目的で選択する。出撃直後からHexによる活躍が期待でき、育ってからはHealingWaveによる回復が強力ではあるが、戦闘力が低く決めてに欠けるというのも事実である。SHは大型Unit封じや同盟軍のHeroも任意に回復ができる点も優れているが、TCは成長すると破壊力抜群のShockWaveとAuraによる全軍の機動力および攻撃力の底上げ、さらにUnitとしての戦闘力も魅力である。2ndHero選択は好みによるところが大きいのだが、詠唱止めが必要な場合にはSH、味方も含めたTeam全体でUnit数が多い場合にはTCというのが一応の目安となるだろう。OrcはSoloだと3rdHeroはあまり使わないことが多いのだが、3v3では決め手になるケースも少なくないので積極的に使ってゆきたい。3rdHero適正が高いのはBMとSHであり、BMは即戦力とは言いがたいものの生存力が高く素早く育てられるので重宝し、SHはワンポイントのHexとHealingWaveで低レベルからしっかり援護ができるのが強みである。
Orc初期オーダー前衛型 (Foodはおおよその目安)
番号 |
Tier |
アクション |
備考 |
Food |
1 |
1 |
Peon4匹を金鉱へ、Peon生産、Altar建設 |
最終的なPeonの数は金鉱5、Woodおよび建設に7 |
6/10 |
2 |
1 |
6匹目のPeonでBurrow建設、7匹目のPeonでBarrack建設 |
|
8/10 |
3 |
1 |
1stHero雇用、Peon1匹を金鉱へ、Wood40でBurrow建設 |
2つ目のBurrowは素早く建てる |
16/20 |
4 |
1 |
Grunt生産、VoodooLounde建設 |
|
20/20 |
5 |
1 |
Grunt2体生産 |
|
26/30 |
6 |
1>2 |
Tier2へアップ開始 |
Grunt2体のタイミングでUPしても良い |
26/30 |
7 |
1>2 |
Grunt生産、Burrow建設 |
|
29/30 |
8 |
1>2 |
WarMill建設 |
速戦狙いの場合はここで2つ目のBarrackを建設 |
29/40 |
9 |
1>2 |
Grunt2-3体生産、Burrow建設 |
アイテムを節約すると3体目まで生産できる |
35/40 |
10 |
2 |
Tier2へアップ完了、2ndHero雇用
BarrackでBerserkerRageのアップグレードを行う |
アップ完了直後にすぐHeroを雇えるよう、事前にGoldを貯めておく |
40/50 |
3v3でOrcに求められているものは、まずは固い前線を作ることである。三色ともOrcならともかく、それ以外のケースでは、序盤からGruntを出しつつ早めにTier2を目指すのが手堅い選択である。HeroにはHealingSalveを一つは持たせてGruntの体力をこまめに回復しながら戦い、可能であればScroll
of Speedも携帯させると良いだろう。SoSpeedは攻撃にも逃走にも使える便利なアイテムであり、序盤に限らずすべての時間帯を通じて使えるのが特徴である。OrcのShopは序盤から有効なアイテムが販売されているのでなるべく早く欲しい施設だが、敵からも狙われやすいので、建てる位置には注意が必要である。奥に建設すると買い物に手間取ってしまうことからなるべくならば前に出したいものの、直接狙われるとあっという間に壊れてしまうので、最低でもBurrowの射程でカバーできる場所を選びたい。
Orcの基本的な方針は、早めにTier2を目指すのが前提となるので、HeroRush期の終わりからTier2にアップが終わるまでの間は、弱くは無いものの攻めるにはやや頼りない時間帯が僅かに存在する。時間的にはさほど長くないので気にならないことが多いのだが、NightElfの即HuntressオーダーやHumanのFootmanRushオーダーの最初のピークとOrcの攻め辛い時期が重なるので、この時間帯に相手が明らかにRushオーダーを採用していると思しき場合は、野戦は行わない方が賢明である。とりあえず自陣に戻れば耐える時間はさほど長くないので、大した危険も無く凌ぐことができることが多いものの、味方との連携が取れていない場合には、自軍はともかく味方に被害がでてしまうことも考えなくてはならないので、少なくともGruntのアップグレードが終わるまでは大胆な行動は控えたようが良い。逆に、BerserkerRageの開発が終わった直後は力押しがもっともやりやすい時間帯なので、Rushの組み立てはこのタイミングを重視して調整することになる。なお、Rushを仕掛ける場合には、オーダー番号8でWarMillとともに2つ目のBarrackを建設すると、BerserkerRageの開発中にもGruntが生産でき、またDemolisherも短時間で量産できるので、タイミングがピタリと合えば非常に強力である。2BarracksでGruntとDemolisherをフル稼働させるのでテクノロジー開発はほぼ完全に止まってしまうものの、Orcの有利な時間帯を効果的に使うことができるので、Teamの方針が早めのRushの方向でまとまっているのならば、2BarracksからのGrunt&DemolisherRushは特にお奨めである。
Tier2以降の方針も、基本的には固い前線をつくることが優先される。手堅い選択としては、回復と援護のためのWitchDoctorと上級MeleeであるTaurenを加えるてゆくDoctor&Taurenルートが一般的ではあるが、同盟軍が前衛を担当してくれるのならば、Gruntをそのまま出しながらDoctorとShamanを同時進行で随時投入するCasterルート、敵の主力が大型AirでHeavyアーマーUnitが出し辛いときなどに使用するBerserkerルートなども考えられる。Orcの初期後衛は他の種族と比べて非常に脆いのだが、TrollBerserkerの開発を行うことによってコストパフォーマンスでは最強クラスの後衛となるので、終盤は前衛にこだわる必要は無い。Berserkerは後衛にしてはかなり高めの耐久力をもっているので、前衛として扱うのは無理としても多少ならば攻撃に晒されても問題が無いことから、結果的にMagic攻撃に対してはBerserkerを盾にしてしままうことともままある。
Orc後半前衛型Doctor&Taurenルート
11 |
2 |
SpiritLodgeを建設 |
Peonが減っていたら補充する。森が遠い場合は木こりを8匹に |
12 |
2 |
Tier3へアップ開始 |
MeleeWepon、ArmorはそれぞれLv.1を開発しておくことが望ましい。 |
13 |
2 |
DoctorのAdaptecTrainingを行う |
Gruntは継続生産 |
14 |
2 |
Doctorを3体生産 |
|
15 |
2 |
Tier3へアップ完了、TaurenTotem建設、DoctorのMasterTrainingを行う |
DoctorのMasterTraining優先で、Woodが無い場合はTaurenを後回しにする。 |
16 |
2 |
Tauren、Doctorを生産 |
Wood不足の場合はTaurenの代わりにGruntを出す |
16 |
2 |
Pulverizeの開発 |
Woodに余裕があるのならば先に開発しても良い。 |
Woodが溜まり次第、素早くTier3へアップを行いDoctorのMasterTraining完了を優先させる。Tier2へUP完了からPulverizeの開発まで一気に駆け抜けると確実にWood不足になるので、TaurenTotemは余裕ができてから建設するくらいの気持ちで良い。武器やアーマーのアップグレードをしなければWoodに余裕ができるものの、最低限アーマーはLv.1、できれば武器も1ランク程度はアップさせておきたいところである。
Tier3へのアップこそ早いものの、しっかりとGruntを出してゆくことになるので、Unitの数はそれなりに出る。DoctorもAdaptecTrainigが終わった段階で量産を開始し、随時主力に加え、MasterTrainig完了前に戦闘が起こった場合はやや下がり目の位置からTrapで援護を行いつつ、なるべく数を減らさないように注意する必要がある。DoctorはHealingWardのみを目的とするのならば3-4体いれば十分だが、Doctorの真価はTrapであり、有効に使うためには7-8体のDoctorが欲しいところである。敵がTrap対策を怠っている場合には、Trapを散らすだけで完勝できるケースもあるので、Doctorは気持ち多めに生産しておくと良い。味方からObsidianStatueのSpiritTouchやArchMageのBrillianceAuraの援護が期待できる場合には、多少Doctorの数が少なくても事足りる。
Taurenは固さの面では、コスト当たりに換算するとGruntとさほど変わらないのだが、Pulverizeのおかげで攻撃力が高いのが特徴である。特に初期MeleeUnitに相性が良い。Pulverizeは25%の確率で発動するタイプの能力なので、BloodlustやUnholyFrenzyをTaurenにかけると、凄まじい破壊力を発揮してくれる。ただし、EntangleやCyclone、Polymorphなど無力化能力には相性が悪いので、そのようなケースではあえてTaurenを出さず、Gruntを使ったほうが良いことも多い。Taurenは、Gruntを展開するには狭いような場所でも戦うことができ、HealingWaveやHealingWaveなどで援護をすることにより非常に固い壁となってくれる。壁として扱う場合には、なるべく複数のTaurenを並べて使うように操作を行い、敵を深追いして1体だけ突っ込ませないよう心掛けたい。
Orc後半バランス型Casterルート
11 |
2 |
SpiritLodgeを2つ建設 |
Peonが減った場合には補充する |
12 |
2 |
Shaman、Doctor、それぞれAdaptecTrainigを行う |
Shaman優先で行う |
12 |
2>3 |
Tier3へアップ開始 |
一時的にWoodが苦しくなるが、Burrowの建設分は残しておく |
13 |
2>3 |
Shaman、Doctor、をそれぞれ2~3体生産 |
Shaman優先で生産する
ほとんどの場合、Adaptec Trainingが終わる前にTer3が完成する |
14 |
3 |
Tier3へアップ終了 |
|
15 |
3 |
それぞれMasterTraoingを行う |
Doctor優先でTraningを行う |
16' |
3 |
BerserkerUpdateの開発 |
RangedAttackはLv.2までアップグレードしたい |
17' |
3 |
TrollBerserkerを量産 |
Doctor優先でTraningを行う |
SpiritLodgeを2つ建てて、ShamanとDoctorを平行して開発>生産を行うことになる。一時的にGruntの生産を止めざるを得ないので、中盤にややタイムラグが出てしまう。このルートに進むケースとしては、WaterElementalやBearなど大型の召還Unitが敵軍にいる場合にShamanのPurgeで素早く始末したい場合である。Tier2ではShamanを優先し、Tier3になってからはDoctorを優先することになるのは、AdaptecTrainingの状態でもShamanはPurgeとLightning
Shieldで活躍できるからであり、DoctorはMaster状態にしないと、Trapすら満足できる数を設置できないのでとりあえずは後回しとなる。なお、このルートに進む場合には、自軍以外にも前衛を出す同盟軍がいないと前衛の強度不足になってしまうので注意が必要である。序盤は前衛を出し辛いUndeadやNightElfが、上級Meleeを出す予定がある場合に、このルートに進むと良いだろう。Casterを多く出す場合はどうしても火力不足になってしまうので、Gruntをしっかり生産することが求められる。進化が非常に早く見えるものの、SpiritLodgeもTrainingもWood消費ばかり大きくてGoldにはあまり負担がかからないことから、Gruntの数は十分に出せる。このオーダーはBurrowを建てるWoodすらテクノロジーに費やしてしまう懸念があるので、Burrowを建てる分のWood40は常に確保しておきたい。
ダブルCasterで戦う場合には、味方が十分な前衛を出してくれるのならば無理にGruntを出すよりもTier3に入ってからBerserkerに切り代えるというのも有効である。Berserkerは敵のMagic属性攻撃が耐えがたいほど強力な場合にHeavyArmorのGruntやTaurenに変えて出すUnitということになるので、攻撃力が上がるからといって無闇にBerserkは使わず、一方的に攻撃できる局面のみBloodlustと組み合わせて一気に攻め立てると良いだろう。
Orc後半後衛型Berserkerルート
11 |
2 |
1Barrackの場合は、2つ目のBarrackを建設 |
RangedAttackのアップグレードを見越してDemoliserを主力に加えるのも良い |
12 |
2 |
SpiritLodgeを建設 |
余裕があればRangedAttackのアップグレードも行う |
13 |
2 |
Tier3へアップグレード開始 |
GruntからHHに切り替えるのはこのあたりから |
14 |
2 |
ShamanかDoctorのAdaptec Trainingを行う |
迷ったらDoctorを選択する |
15 |
2 |
Tier3へアップ完了、Berserker Updateの開発 |
片方のBarrackでリサーチ、片方でHHを作りつづける |
16 |
2 |
MasterTrainingを行う
|
|
17 |
2 |
Berserker量産、MasterにしたCasterを4-5体生産 |
RangedAttackは最低でもLv.2、できればLv.3まであげてしまいたい |
このルートは、敵のAir決め打ちや、前衛を同盟軍に任せる場合に使用することを想定している。敵のAirの動き出しが極端に早い場合にはTier1の途中からHHを作ってゆくことになるが、通常はGruntを出しつつBerserkerルートに行くことを決めてからHHの量産に入ることになる。Orcのアップグレードはアーマーが全Unit共通なので、序盤のアップグレードはアーマーの1UPのみやっておくことになる。
Berserkerルートを使用する場合は援護重視のプレイが求められることから、CasterはDoctorを選択することが多い。Berserker自体はShamanと相性が良いのだが、Doctorは偵察、援護、回復、すべてをこなす万能支援Unitであり、援護重視のプレイにおいては圧倒的な信頼感がある。逆に、援護を同盟軍に任せてしまって差し支え無い場合や、相手のAir潰しのためのBerserkerルート選択ならば、攻撃重視のShamanが強力である。なお、普段からBloodlustのAutoCast設定を切ったPurge専用のShamanを2-3体準備しておくことが望ましく、Air迎撃の場合には必須である。
援護に徹するのならば、前述のCasterルートのようにCasterを両方平行しながら作り、Berserkerを後回しにしてGruntで前衛を補強した方が良いのだが、3Orcになってしまった場合など、後衛をせざるを得ない場合には、Berserkerとともに、Demoliserも加えてゆくと良いだろう。Demolisherは射程が長く、最後衛から比較的安全に攻撃することができる上に、攻撃力も高くSplash属性を持ち、Burning
Oilを開発すると密集地帯へのダメージ効率がさらにアップうするので、陣地戦以外でも活躍できるUnitである。Demolisherを運用する場合には、3体前後のPeonを同行させると、低い耐久力をだいぶ補える。
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