Memo過去ログ03年02月

03/02/28
 Beastiary
ここのところ、OrcのUnitの中でShamanの評価がやや下がり、KodoBeast、RaiderなどBeastiaryで生産するUnitの評価が上がってきたような印象を受ける。Shamanがver.1.04で大幅な能力ダウンの憂き目にあったとき、一時的ではあったがShamanをあまり使わないスタイルが流行ったこともある。しかし、結局は能力がダウンしてもShamanを含むMassCasterは以前ほどでは無いものの十分に有効なオーダーであるとの評価にしばらくは落ち着いていたのだが、ここにきてやはり攻撃力不足が否めないという見解である。すでに以前の印象は払拭されていると思われるが、絶対的な視点から見ても攻撃力の低さとCoolDownの長さは量産向きではなく、その上燃費の悪さは相変わらずであり、かなりの数がそろわないとなかなか安定しない点も苦しいところである。また、SpritLodgeで先に開発>生産するのはWitchDoctorであり、Shamanは後回しになることから投入するタイミングも遅くなって戦力のピークがくるのが結果遅くなるので、それならばTier2から建設可能なBeastiaryをあらかじめ建設して、状況に応じてRaider、Wyvern、補助としてKodoBeastを出すの方が戦いやすいとの考え方には賛同できる点が大いにある。RaiderもWyvernも主力から離れて単独で荒らせるタイプのUnitであり、KodoBeastは確実に攻撃力の底上げができるので燃費の悪いBloodlustとは好対照である。ただし、RaiderもWyvernもCreepからの攻撃優先度がFSのWolfより高いため、Creepingに細心の注意を払わなければならないことと、根本的に耐久力が低い点は明らかな欠点だと思われ、扱いやすさという点ではあまり評価できず、ある程度はHealingWardで補うことができても持久戦には脆さが目立つのは致し方ないのだろう。基本的には奇襲向きのUnitなので削り勝つのが基本戦術になると思われるのだが、実際にやってみると操作は非常に困難である。幸いDoctorのSentryWardで広い視界が確保できるので、敵の動きをうまく把握できれば戦力の削りから資源勝ちに繋げること事態は不可能ではないようだが、なににせよ難易度の高い戦術である。また、ShamanもワンポイントのCasterUnitとして使うのならば現状でも十分に有効なUnitであり、燃費の悪いBloodlustのAutoCast設定を切ってPurgeとLightningShield、BLは手動で使う運用方法が注目されている。Beastiaryで生産できるUnitは玄人好みのものであり、個人的にはKodoとWyvernを状況によって出すのが精一杯ではあるが、できればRaiderをつかって荒らしやEnsnareを決めたいものである。異論も多かろうと思われるが、Raiderで勝つOrcは見た目も非常に格好良い。

03/02/25
 NightElfの対同種族戦術
他の種族と比べて、NightElfの同種族対決は特殊な駆け引きの要素が特に強い傾向がある。通常、同種族での対戦というのは条件が同じなだけに異種族との場合よりもさらに操作の重要性が増すのだが、Nelf同士の場合は序盤からオーダーの選択の幅が広い為に実際に戦火を交える前から熾烈な偵察と読み合いが繰り広げられ、場合によってはオーダー勝ちするケースもまま見られるようだ。序盤の主な要素としては、AoWでの牽制とToLをつかった2nd確保、自陣にAoWやHunter'sHallを建てるか、AoWでUnitを作るか否か、1stHeroの選択とタウンシンボルの進化のタイミング、斥候の出すタイミングと捜索経路などが挙げられるが、それらの要素を組み合わせつつ相手の位置とオーダーを確認してから次の手を決めるというのがオーソドックスなスタイルである。MapがLostTempleやFrostSabre、MoonGurde、ScorchedBasinなどの至近に敵陣があることも考えられる場合やPlunderIsleのように相手の位置が確定している場合は、初期配置のWispを斥候に出して敵陣の中にAoWを建設するなど大胆な手を打つこともある。反面、ある程度相手との距離が離れている場合には即2ndを行いつつCreepingという流れが多く、LegendやTranquilPathsでは特にその傾向が強い。とはいえ、どのMapでもAoWで嫌がらせをするのは有効な戦術であり、タイミングや行動によっていくらでも応用が利く点が序盤の競り合いをより複雑にしている。対策としてはWispを散らして視界を確保するのがいちばんなのだが、HeroRushが来ると散らしたWispは狩られやすくリスクが伴うので、自陣にAoWを建てて対応する手も有効である。なんだかんだで敵陣に1個、自陣に1個お互いにAoWを建てるケースも多く、お互いの陣地でAoW同士が殴りあう光景が最近はよくお目にかかれる。1stHeroの選定はやはりDHが基本なのだが、広めのMapだとKoGを使い敵のWispを狩ってWoodトラブルの誘発に勤しむ手もまれに使われる。ただし、KoGはWispのDatonateとDHのManaBurnを立て続けに食らうと満足にWisp狩りもできないことと、AoWを処理する能力がDHとくらべてかなり劣るなどの問題点がある。また、2ndHeroに関しては少し前まではKoGで安定していたのだが、ごく最近はEntangleをAbolishで消されるくらいならPoMのTrueShotAura
で攻撃力の底上げとSearingArrowで確実にダメージを取るという選択もみられるようだ。蛇足だが、対HumanにおいてもEntangleがDispelされることからPoMを使うケースが増えている。そして、序盤の選択支の中でもっとも重要だとおもわれるのが即2ndをやるかどうかということになる。Mapによっては非常にリスキーなので避けることもあるが、一般的には取れるのならばまずは取ってから戦うという選択が有力なようだ。2ndを取りにいくことを見越してHuntressRushを仕掛けるのも手ではあるが、よほど陣地が近いマップでもないかぎりHuntressで2ndを阻止できることはまれである。特に2ndHeroのKoGがでてくるとHuntressはあっさりと分断されてしまうので、時間的にシビアな戦法ではある。ただし、2ndHeroが出てくる前にAlterや2つ目のWellを破壊できるとかなり有利な展開になることと、AoWを序盤から自陣に2つ建てるので安定感があり、敵のAoWが自陣近くに建ってしまいそうな場合などには対処方の一つとしてこのオーダーを用いられることもあるようだ。また、Tier2への移行はほとんどの場合Wispを十分に生産し終えたら即刻進化を行うのがほぼ定石のようで、進化前にUnitの量産体制をつくるケースは稀である。タウンシンボルのアップグレード中で注目すべきはHunter'sHallの有無で、他の種族と戦うときは必ずと言ってよいほど建てられるのだがNelf同士の場合はAoWの刺し合いでGoldを消費し、2ndHeroを出すための費用が足りないことが予想される場合は後回しにすることもある。Hunter'sHall無しが可能なのはTier2での有力な選択支にDruid of the Talonがあり、その生産施設たるAncient of Windの建設にはHunter'sHallが必要では無いからであり、後回しにしてもあまり差し支えが無いのである。とはいえ、資金が極端に不足していない場合は建てておくのが一般的であり、Hall無しはTalonかChimaeraを読まれやすいのであまり賢明ではない。Tier2〜3に以降のタイミングは個人差が出やすく、その時間帯は初期Unitでも十分に活躍できることもあり何がでてくるか予想が難しいのだが、Talon型の編成とDry型の編成が最有力であり、それに対抗する形でHunt&Archが速攻特化型として敵の数がそろう前につぶすオーダーとして存在する。Talon型はTalonを量産して敵のHeroをCycloneでお手玉しながら自軍のHeroで雑魚を蹴散らすことを目的としている。Cycloneの開発が終わるまでにやや不安が残るものの完成すると高い戦闘力を誇るのが魅力であり、コスト的にも控えめなのでまずはTalonを出すというパターンが最近では多く、その後スムースにChimaeraに繋げる点も売りである。Dry型は一般的な即Dryオーダーであり、Nelf同士の場合では互いに低Sup状態での削りあいに強さを発揮する。Cycloneで飛ばされないのも評価できるが、互いに数がそろっている状況ではあっさり駆逐されることも少なくないのが懸念材料である。とはいえ、その後のつなぎやすさも考慮すると最も汎用性の高いオーダーと言えるだろう。Hunt&Archは相手が進化を急いでTier2以降のUnitで勝負を考えているときにAoWでUnitを量産し敵陣を攻略してしまうオーダーであり、主に敵陣との距離が短かく、かつ敵陣にAoWが無い場合に威力を発揮する。敵のHero構成にKoGがはいっていない場合もなかなか強力であり、序盤の主導権が握りやすいオーダーである。反面、押し切れないまでも序盤から中盤にかけてそれなりの優位を確立していないと中盤以降はかなり苦しい展開になりやすい。特にHuntressを主力に据えている場合は完成したTalon型には手も足も出ないこともあり、どちらかといえばDry型の出掛かりを潰す方が向いているようだ。終盤は選択支にDruid of the ClawとChimaeraを加えることになるのだが、終盤になるにつれて通常UnitはHeroの補助的役割が強くなってくるので、Heroを封じる為のTalon、回復補助のClaw、汎用戦力のDry、攻撃補助のChimaera、といった感じの役割分担になりやすい。どのUnitにも個性があり決まった型が無いのがNelfの終盤の特徴であるが、相手もNelfであると特化型の編成は何かとリスクが伴うのでバランスを重視することになる。また、UnitよりもItemに投資をしたほうが良いことも多く、正直なところ終局までの駆け引きは良くわからないことばかりである。ただし、最後にものを言うのはHeroのレベルと資金であり、特にGoldの採掘はNelfユーザーの力量を顕著に表しているように思える。隙あらばガメられるだけガメるという姿勢こそが最後の粘りに通じるのだろう。各所で最強と言われて久しいNelfではあるが、使えるUnitの幅が広すぎて持て余すケースも案外すくなくない。いくらNelfが強いといえども強く戦うにはそれなりの技量が必要であり、Nelf同士の戦いの時こそ、そのことがよく理解できるものである。

03/02/23
 サーバーが不安定
ここ2〜3日US-Westが不安定でDisconnectになるゲームが妙なほど多い。週末ということもあり普段よりもちょっと多く数をこなしているので単純に平日とDiscの回数を比べるのもどうかとおもうが、それにしても通常であれば1週間に1回あるかないか程度の確率でしかおこらないものが3日間で4回起こるのはやはり異常である。他の方に聞いてみてもここ数日はゲームが不安定だと感じている場合がほとんどであり、なんとなくPubでは遊び辛いところだ。Discとは妙なもので、ほとんどの場合勝つ道筋がはっきりと見え始めたあたりで何の音沙汰も無く突然ゲームが止まりDisconnectのエラーメッセージが出るもので、そしてその多くが取りこぼすと大量にExpがロスするようなレベル差のあるゲームだったりするのがやるせないものである。それはきっと被害妄想であり、ちゃんと統計を取れば自分が得していることも少なくないのだろうが、Discが頻発すると意欲が萎えてくるので早急な是正を求めたいところである。

03/02/21
 迫撃砲の威力
最近Humで戦うときにとにかく怖いのが自陣近くにAoWを建てられることである。Footmanの数が7〜8揃っているのならばDHやKoGに多少邪魔されても強引に潰すことが可能だが、対NelfにFootmanを大量に出すというのは熊やImmoのことを考えるとなかなかに勇気がいるものである。AoWでの嫌がらせはあくまで時間稼ぎであり、Dryadや熊や2nd確保を行う為の布石である。その処理に時間をかければかけるほど相手に時間的余裕を与えることになり、状況は悪くなる一方なので極力短時間で処理してしまいたいのは誰もが同じ思いだと思われるが、3体以上のAoWを2日目の朝までに投入されてしまった場合はもはやFootmanだけでは手の施し様がなくなってしまう可能性が高い。そこで、本来ならばArcaneを作る予定を変更してSmithを建設し、WorkShopからMortarTeamを生産してAoWを排除しつつ可能であれば逆襲をしてMoonWellやLoreを破壊するのがHum vs Nelfの典型的なパターンになりつつある。そもそもHumanのCasterはDryadと相性があまり良くないのでSorceressを使わずRiflemanを使うケースも珍しい話ではないのだが、MortarTeamと一緒に運用するのはアップグレード効率の点でも編成バランスの観点からもなかなか効率が良いようだ。Footman Prist Rifleman MorterTeamの編成はずいぶん前から使われているものではあるが、近頃の編成ではAoWRushへの対抗策という意味合いもありMortarTeamの重要性が増したように思える。この編成の弱点は正面からの攻撃に対しては高い攻撃集中能力を発揮する反面FootmanとMortarTeamの間に割り込まれてしまうと簡単に崩れてしまう点にある。MTはコストの割に耐久性に問題があるので敵がそれを狙うのは至極当然の戦法であるのだが、MortarTeamを軸に編成するとさらに激しい後衛狙いの憂き目に遭ってしまうにもかかわらずそれでもMTを使う訳は圧倒的な射程にあり、ダメージ効率が悪いもののDryadのチキン撃ちにぶれることなく確実に沈められる点が評価されているようだ。また、他の攻城兵器と違いInnerFireもScroll of Healingも効果のあるMTはダメージが分散すればそれなりに生き残るので、最悪でもDryadと1対1交換できればOKという考え方の基に割り切って投入されることもある。MTはコストこそ差があれどSupで比べるとDryadと同じ3なので、2-3個所でゴールドをガメてるHumanならばFoot&MTでゴリ押しする戦法は有力な選択支と言えるだろう。特にAMがMassTelepoを覚えると、その拠点攻略能力は計り知れないものがある。陣地攻めに弱いNelfにとっては致命傷になることも多く、STRushとくらべてもUnitに攻撃ができる分だけつぶしが利く。最終的にはやはりDHをしとめるのがHum側の目的になるのだが、十分にアップグレードされたMTの火力ならば変身したDHが相手でもしっかりダメージが取れるので、条件が厳しいもののMTは序盤から終盤までしっかり使えるUnitのようだ。また、Team戦、特に道が完全にふさがるほどの大群同士がぶつかる3v3以上のゲームでは、MTで最後衛から支援攻撃に徹するのもなかなか面白い。PoMのオーラやRoarで強化されたMTの砲撃はSplash判定ということもあって尋常ならざる攻撃性能を発揮する場合もある。そもそも大群同士がぶつかるような展開になった時点で自軍のUnitをいかに維持するかということも考えなくてはならないのでMTはなかなか都合の良いUnitである。数がそろえばFlareもなかなかと使い道が多く、案外Team戦向きなUnitな気もしないでもないが、劣勢になるとどうしようもなく脆いのでやはり役割を限定して使うのが賢いやりかたなのだろう。

03/02/17
 AoWの脅威
Nelfの特徴の一つに、ChimaeraRoost以外の生産施設はUpRootすることにより戦闘Unitとして使用できる点がある。以前よりその有効性についてはいろいろと研究されてきたが、ver.1.04の際におこなわれたEatTreeにおける回復ルールの変更によってUpRootしたAncient系施設は序盤だと尋常ではない硬さを誇る凶悪Unitとして使われているのが現状である。特にゲーム開始直後の時間帯では木を喰らいながら敵陣を蹂躙するAoWを素早く処理する手段は無く、自陣近くに建てられてしまうとOrderを大幅に崩されてしまう。AoWには建設制限が無いので初期配置のWispで敵陣近くに建設すると、Heroの出撃と同じくらいのタイミングで完成してしまう点もやられる方にはたまったものではない。Nelf側はWisp1体とAoWのコストのみの出費で多大な見返りがあるので、LTやFrostSabreなどのMapだといわゆるAoWハラスはポピュラーな戦術の一つとして広く使われているようだ。ただし、4人用Mapで隣に配置された場合などは防ぎがたいタイミングで建設できるものの、相手の本陣がどこかわからないので常に使えるわけではなく確実性はやや低いと言える。対策としては、自陣の近くに建設されないように気をつけるというTRと同じ防ぎ方が有効ではあるが、AoWの場合はやや距離が離れていても自走して荒らしに来るのでやや注意深く偵察する必要がある。また、建ってしまった場合も序盤からUnitの数がしっかり出ているのならば完全に囲むことによりEatTreeをさせないという手もあるが、これはWorkerを動員したHuman以外ではなかなか実施は難しいところである。EatTree対策の応用として、Wispが留まっている木はEatTreeできないのでAoWの手の届く範囲の木にWispをつけて一時的に食事の邪魔をするという方法もあるが、Wispが撲殺される可能性が高いのであくまで緊急用ということになるだろう。その他UpRootの有用性はTree of Lifeによる派兵をせずに2nd確保ができる点やAoPを重要拠点に移動させるなどのことから証明されているが、一方でEatTreeの回復量に関しては現状だとやや過剰な能力のように思える。Ghoulのカニバも要リサーチ能力なので、EatTreeもリサーチが必要な能力にしてもよいのではないだろうか。

03/02/14
 Orcのバリエーション
先日LadderでOrcプレイヤーと対戦が組まれ、当方もRandomでOrcを引いてきたのでHero荒らし>即Wyvernの決め打ちを行うことにしたときのことである。犬で敵のPeonをつっつきに行くとBarrackでGruntを生産しているのが見えたので、内心ほくそえみつつ荒らしまわり、順調にWyvernを量産する体制まで漕ぎつけた。数がそろうまでOrgaなどを狩りつつそろそろ勝負を決めにかかるその時に現れたのは敵のDoc&HHだった。ざっと見たかぎり数は多くも少なくも無く、野戦だったこともあり全滅させてお釣りが来ると判断して仕掛けたのだが、結果は敵のHeroを2匹しとめたもののWyvernが全滅し、そのまま押し切られて投了となった。Barrackを建てているのを見た時点で警戒をTRのみに絞り、その後敵陣を覗きにいかなかったのが油断であるのは間違い無いとしても簡単には負けないと踏んでの野戦だったのだが、それがあっさり破られた原因を探るべくReplayを見てみると、HHのAttackがLv.3ArmorLv.2までアップグレードされていたこととTrollRegenerationが研究済みであったことが確認できた。とはいえ、データのみを参照するにこの事実が負けに直結したとは思えないが、普段からHHの性能を過小評価していたことも事実である。また、その後も何度かOrcプレイヤーと戦う機会があったのだが、即Doc>Kodo>Tauren>Wyvernという具合にUnitを追加するパターンが多く見られた。いずれもTaurenが2体できた時点で仕掛けて来たのだが、Taurenを無力化する方法が無いとかなり厳しいタイミングでのRushに思える。Orc側はWoNを携帯してTaurenの無力化を阻止する必要があるのだが、時にはTaurenに重ねてTrapを仕掛け、相手のWoNをも利用するたくましさがあると俄然強気のオーダーになるようだ。相手側から見るとTrapの処理に失敗すると多少の戦力差なら簡単にひっくり返ってしまうこともあり特に慎重にならざるを得ないのだが、前衛のTaurenがHWのおかげでなかなか死なず、こちらの無力化も急がなければならないので焦ってしまい、結果的に致命傷にもなりかねない嫌な攻撃である。Team戦ではこのタイミングに互いの戦力を一時的なピークにもちこみ勝負を決めにかかる戦法を得意としているプレイヤーもいるようだ。Orcは最終形にこれといったものが無いのが辛いところではあるが、中盤から終盤までの時間帯ではうまく仕掛けるタイミングを作り出せれば先手先手で多彩なUnitを繰り出せるのが魅力の一つなのかもしれない。


03/02/12
 ダメージ分散
War3では、オーダーや生産では極端な戦力差がつきにくいのが特徴のひとつである。Unit同士に相性は存在するが、絶対的とおもえるほどのいわゆる「ジャンケン」が無いので、内政面ではある一定レベル以上になると目的や狙いはともかくとして編成そのものには違いが生じ難い。しかし、実際の戦闘では全く同じ編成でたたかっても結果は大差になることは日常茶飯事であり、重要なのは戦場でのミクロマネージメントであるのは周知の事実である。それゆえにWar3は他の一般的なRTSとくらべて戦術のウェイトが高く、オーダー研究よりも戦闘技術を磨くことの方が重要だと考えられる。とはいえ、オーダーの研究にくらべて戦闘技術というのはやや抽象的であり、オーダーのように自分の意識が直接結果に反映されるわけではないので的確な練習が難しく、一般的には地道に数をこなすのが最も有効だとされている。しかし、確かに数をこなせばある程度のレベルまではトントン拍子で強くなれるのだが、アイテムの使い方やHeroの育て方、効率の良いCreepingなどの基本的な要素をしっかり身に付けた以降ともなると、単に数をこなすだけではなかなか見えてこない流れがあるようだ。個人的には高度な戦闘技術というのは
洗練された基本技術の応酬であり、地道な練習こそ肝要だと考えているのだが、例外もたくさんあるというのが正直なところである。特に基本の延長では説明のつかない技術の差を感じるのがUnit1体ずつの単位でダメージを散らす行為であり、ランキング上位のプレイヤーの操作からは須くUnit1体でも簡単には死なせないという気迫が伝わってくる。死にそうなUnitを後方に下げる行為自体は基本的な技術であり言葉にすると基本の延長技術のように思われるが、実際のゲームで目の当たりにすると普通では考えられない動きであり、Replayで確認すると自軍のターゲットが細かくずらされて敵Unit全体に満遍なくダメージが分散しているのがよくわかる。しかし、そのターゲットのずらし方はダメージを受けているUnitを後方にさげるでもなく、メインスクリーンを見る限りでは陣形をすこし変えているだけなのでどういう仕組みでダメージを散らしているのかさっぱりわからない。対策として攻撃をなるべく集中するように心がけると、まるで動きを読まれているが如く集中攻撃をしかけているターゲットを逃がして陣形を崩しにかかる始末であり、まず中押しで投了になってしまう。また、ダメージが綺麗に散っているとScroll of Healingの威力も絶大なものがあり、上級者が中盤になるとUnit数を削ってまでScroll of Healingを買いに走るのはそのあたりが原因なのかもしれない。いろいろとReplayを鑑賞して出した結論は、Heroを巧く囮としてつかっているので通常Unitが生きているということである。Heroは殺されると大打撃ではあるが、成長していれば通常のUnitよりも硬くアーマータイプも特別なのでダメージを大量に吸収でき、放っておいても攻撃が集中するのでわざわざ示威行動をする必要も無い。上級者同士のリプレイを見ていると、Unit1体ずつの動きもさることながら攻撃対象切り替えもめまぐるしく行われていて、HeroKillには必要以上に固執していないように見えることもままあるのだが、攻撃の効率を考えると下手にHeroを狙うのは賢明ではないという判断から来ているものと思われる。Heroが前線にでてくると思わず砲火を集中したくなるのだが、それすらも場合によりけりということなのだろう。突き詰めると必要以上に攻撃を集中すると攻撃効率がわるくなるので、戦場の部分ごとに攻撃を集中するのが得策のようだ。圧倒的な操作量でダメージを散らすのは無理でも、攻撃のポイントをうまく絞ることによって撃ち負けないようにするのならば練習次第ではなんとかなるかもしれない。そもそも攻撃ポイントが悪いので攻撃が分散させられているという可能性も高いので、いろいろと試してみたいところである。

03/02/10
 Foot&TowerRush
LTなどスタート地点の距離が近い場合に行われるFoot&TowerRushが最近はやりのようだ。基本的には序盤の進化を捨てる代わりに、FootmanRushに3−4体のMillitiaをつけて敵陣を襲撃し、MillitiaはCall fo Armsの時間切れとともにTowerを敵陣に建設してそのまま敵陣を攻略する戦法である。特徴としては、通常のFootmanRushよりもタイミング的にはやや遅くなることが挙げられるが、それはLamberMillが必要なことと、敵陣でGuardTowerが完成するまで戦線を維持するだけの戦力が必要なことから仕方が無いだろう。とはいえ、本陣を一見しただけではノーマルのオーダーとあまり違いが無いので、戦力を巧く隠せばRushそのものが事前にばれる可能性はさほど高くない。どちらかといえば、QuickExpandを行わないことから警戒される可能性の方が高いと思われる。Foot&TowerRushを仕掛ける相手としては、即DryのNelfと即系オーダーのOrcに対してが有効であり、Undead相手の場合には腐土の上での戦闘が辛いことと、時間的にUndが通常オーダーではHalls of the Deadが間に合ってしまうこともあり有効ではないようだ。とはいえ、Undeadに対してはHumanが序盤に無理をして仕掛ける必要はあまりないので、問題は無いと思われる。このオーダーは主に即Dryをつぶすことを目的としているので、対Nelf戦では積極的に狙っていきたい。AoWが1個くらいあってもTowerの位置を工夫すればとりあえずGuardTowerは2つ3つ建てられるので、仕掛けるときは思い切り良く大胆に行ったほうが良いようだ。対Orcに関しては、Orcが即系オーダーの場合、Humanが仕掛けるタイミングだとOrcBurrowが2つあるのはほぼ確実なので、WatchTowerの有無および建っている場所を見て最終判断を下すことになる。WatchTowerが無い場合には素早くBurrowを1つ破壊できれば決まる確率がかなり高くなるが、Towerが1つでもある場合は思いのほか成功しないものである。オススメはOrc即系オーダーでHeroRushを仕掛けて来た場合に敵Heroを瀕死まで追い込めたらカウンターのFootmanRushにMillitiaをつれて行くというパターンである。その場合にはLamberMillが遅れてしまうことが多いので、PowerBuildで速度を補ってやると良いだろう。Woodの量にある程度余裕がある場合は、事前にDefendの開発をおこなっておくと心強い。Rushに特化したオーダーの割にはつぶしが効くので、有力な選択支の一つに成り得るオーダーである。

03/02/08
 Game by day
Asiaサーバーの統計データは相変わらず更新されていないのだが、Westの方は最近ぼちぼち更新されている。それを見る限り、War3人口は下げ止まり、回復の兆しもみられる良好な状態だと思われる。回復の兆しが見られる時期は、ちょうどエキスパンションセットの正式発表の前後であり、Blizzardのゲームはエキスパンションセットから始めるプレイヤーも少なくないのでこれからも長期的な人口の逓増が見込まれる。個人的には非常に興味のあるAsiaサーバーの動向が見られないのが残念ではあるが、War3を遊ぶにおいてプレイ人口の問題は楽観的な判断をして良いだろう。また、日本語版といえば、4Gamerのサイトでレビュー記事が掲載されているのだが、手放しに絶賛されているのがやや驚きであった。とはいえ、内容は実に共感できるもので、War3のいちプレイヤーとして読んで嬉しい気分になる素晴らしい文章だと感じ、久しぶりにCreepingや細かい操作そのものが面白かったときの新鮮な感覚を思い出したものである。これを読んで購入に踏み切るひとが増えるとなお喜ばしいところではあるが、PCゲームにしてはちょっと値段が高い点がネックになっているのではないかと邪推したくなるのが悲しいところではある。また、Undeadの新Hero「CryptLord」がBlizzのサイトで発表されたのだが、想像とかけ離れているその姿に暫し声を失った。少なくともアレは蜘蛛というより東南アジアに生息している怪しげなカブトムシにしか見えず、昆虫があまり好きではない人間にとってはややツラいフォルムといわざるを得ない。さらに黒々としている上に光沢さえ放つ外骨格およびあの羽は、1匹みかけたら50匹の某昆虫を彷彿とさせ、精神的嫌悪感が湧いてくる。冷静になって考えるとたしかに蜘蛛である必然性はないのかもしれないが、彼奴に愛着を感じることはあるのだろうか微妙な線である。願わくば、ゲーム中でもあまりカサカサとすばしっこく動かないでほしいものだ。

03/02/07
 ルールの勘違い
今更ながら基本的なルールをいくつか勘違いしていたので基本ルールのコンテンツを修正した。いちばん大きな誤りはUnitの攻撃力の幅の問題である。以前は攻撃発生時に攻撃力の幅の中でランダムに攻撃力が選択されていると思っていたのだが、実際に離散型の一様分布として攻撃力が選択されるのは間接攻撃Unitや初期Unitだけであった。Heroや上級Unitは攻撃力の幅の中で離散型の二項分布により攻撃力が選択されていて、攻撃力はAvg.に近い値ほど選ばれやすくなっている。特にHeroはプライマリアビリティーによって攻撃力の幅が決まり、StrHeroは10、IntHeroは6、AgiHeroは22となっている。よって、StrHeroであればStr+2が攻撃力の最小値、Str+12が攻撃力の最大値ということになる(各種ボーナスを除く)。とはいえ、この程度のことは知らなくても普通に遊ぶ分には何ら不都合は無いだろう。

03/02/06
 新規参入プレイヤー
日本語版が発売されたこともあり、最近はBNに新規参入プレイヤーが増えたようだ。全体的な傾向として、日本語版から始めた人はキャンペーンを一通り終わらせ、オフラインである程度練習をつんでからBNに接続するケースが多いようなので、今後も徐々にプレイヤー数は増えてくることが予想される。これらはとても喜ばしいことではあるが、幾つか懸念材料もある。一つはフォントや言語の問題で、日本語設定での英語フォントの見づらさは周知の通りである。日本語版から参入したプレイヤーのなかには、ローマ字チャットに抵抗がある人もすくなからずいるという話なので、BNやゲーム内でのチャットが難しくなるなど様々なトラブルの可能性が考えられる。また、BNにデフォルトのままで繋ぐとAsiaサーバーに接続される点も問題と言えなくも無い。Asiaサーバーは全サーバーのなかで最も厳しいサーバーであり、とくに低レベルの技術の高さは他のサーバーと比べようも無く高い。そういうサーバーで新規参入のプレイヤーが弄ばれるのは避けるべきであり、できればプレイヤーレベルがほぼ実力相応のWestやEastで練習をしてから自分にあったサーバーを選ぶ方が良いのではないかと思われる。とはいえ、最も重要なのは初めのうちは勝てなくてあたりまえだということを新規参入プレイヤーが自覚することであろう。英語版の発売とともに始めたプレイヤーならともかくとして、そうではないプレイヤーの中には初勝利までに2〜30連敗している場合もザラであり、個人的には「100回負けてからがスタート地点」という考え方を提唱している。100回という数字に深い意味は無いが、初めのうちはたくさん負けても下手に反省せず、Replayなどで敗因を確認するに留め、負けそのものを気にしないことが肝心なのではないだろうか。後悔するよりも次に生かすことが大切だと思われる。

03/02/03
 最近見ないHero
かつては凶悪Heroと言われたこともあるPoMだが、近頃はとんと見かけなくなった。非常に使いやすいHeroではあるのだが、Lv.6になりStarFallを覚えるまではこれといった特技がないのが不人気の原因となっているようだ。TrueShotAuraとSearingArrowはレベルが上がらないことには大した威力が発揮できず、Scoutは便利な魔法だがPoMの戦闘力に何も寄与しない。そしてPoMの代名詞ともいうべきStarFallも、詠唱系の魔法ゆえに対策がある場合には脅威になり得ないので、Expを分散させてまで雇う意味が無いという認識が一般的になりつつある。考えてみると、Nelf以外の3種族は3Heroシステムが一般的な選択支の一つとして普通に使われているのに対して、Nelfの3Heroというのは滅多に見かけない。個人的にはTeam戦で稀に使うこともあったのだが最近はまったく使ってなく、他のプレイヤーがやってるのを見たのは数えるほどしか無い。NelfのHero編成が前衛1−後衛2なのでしょうがないようにも思えるが、PoMが即戦力になるのならば後衛でも使われて然るべきなので、やはり戦力としてはいまひとつと言わざるを得ないのだろう。ただし、Team戦ならばまだまだ十分に救いがあると思われる。味方が間接攻撃Unitを大量にそろえている場合などはもちろんのこと、Entangleが効果的にDispelされるような状況下ならばSearingArrowでダメージを稼ぐのも悪くない。 とはいえ、瞬間的に大ダメージor動きを止めるスキルが無いというのが致命的である。
蛇足だが、そう考えるとStormBoltはいささかインチキくさい超抜性能だということがよくわかる。

03/02/02
 実験用Map
UnitやItemのパフォーマンステストを簡単におこなえるMapをUPした。これはデータの検証用につかっていたMapのオブジェクトを大幅に減らしシンプルにしたものなので、エディターによる再編集も簡単におこなえるのが強みである。日本語版から参入されたプレイヤーの方々でもUnitやItemおよびHeroスキルの効果を手っ取り早く確認できるので、とりあえずUnitの種類を覚えたい方の益になればうれしいかぎりである。  「
ExperimentationMap ver.1.00」

03/02/01
 日本語版の出足
夕方に近所のビッグカメラ、サクラヤ、ヨドバシのPCゲーム売り場を覗いてみたところ、3店とも良い場所平積みにされていて売れ行きもまずまずなようだった。PCゲームはコンシューマ機のゲームに比べて発売日に購入する人の割合が低いということなので今後の売れ行きこそ重要だとおもわれるが、とりあえず全く売れてないというわけではないらしいので一安心といったところだろうか。個人的にはCapcom謹製のカスタムゲームCDの内容に興味があるのだが、具体的な情報はなにもわからない。また、BNフォントの問題や英語版との対戦、日本語訳の出来栄えなどの情報もこれから徐々に明らかになることを期待しつつも一抹の不安がつきまとうのは仕方の無いことである。日本語版公式サイトでは1/31日UP予定のコンテンツは「Now Construction」に代わっているあたりが原因だと思われるが、それでも現状ではCapcomに期待しているので、是非ともたくさんWar3を売ってほしいものだ。

back