Protossの基礎戦略構想  

 

 巷ではProtoss最強説というものをたびたび耳にします。実際の真偽の程はともかくと

しても、多くの人が漠然と「強い」というイメージを持っている種族であるということは紛れも

無い事実でしょう。では、なぜそのようなイメージを獲得することになったのかということを

考えてみると、いくつかの大きな要因があります。  

 

 まず第一にあげられるのは、

ハイテクノロジーユニットに強力なものが揃っていることです。ランチェスターの法則を無視

するハイテンプラー、地上最強Unitアルコン、 SAのスペシャルUnitであるダークアルコン、

低コスト高性能なうえSAをもつコルセア、攻防どちらにも頼れるキャリアー、圧倒的な瞬間

攻撃力を誇るリーバー、 どれも比較的扱いが容易な上に高性能なUnitなので、相手からす

れば非常に厄介で あることは間違いありません。  

 第二は建設作業の容易さでしょう。Pylonの位置にさえ気をつかえば、それ以外は Probe

1体で殆どの作業が滞りなく行うことができ、さらには建設の邪魔になる要因がことさら少ない

のも評価できます。(Tだと建設中のSCV、ZだとLeaverが 建設中非常に邪魔になる。)それに

よるすばやく堅牢な基地建設と場所を選ばない汎用性 に富んだ橋頭堡建設は実際のゲーム

において安定したゲーム運びを可能にします。  

 第三はPの最大の特徴である高性能高コストによるUnit数の少なさからの恩恵です。

Unitの数が少ないということは、それだけ1体あたりの操作時間の割り当てが長く なり、丁寧な

操作が可能になります。また、Unitグループ登録にしても、Zargで は0〜9まですべて使っても

まだ足りなくなるのに対して、Protossは主戦力なら 1〜5までで十分賄えます。そしてなにより、

戦闘地形に対する対応能力が高いことこそ最大の恩恵といえるでしょう。Unitそのものの性能が

高いので、戦闘力の高い集団を 戦場にコンパクトな形で配置できるので、複雑な地形にもそれなり

の対応が可能であり、 つまりは集団としての戦闘力を発揮させることが比較的容易であるといえ

ます。実際には 偵察や編成の面でUnit数の少なさが欠点となることもありますが、それを補って

余り ある特徴と言えるでしょう。

 

Protossから感じる強さの要因は大体この3つに集約されます。ですが、実際に Pを使ってみると

致命的な弱点の存在にすぐに気づくでしょう。つまり資源効率の悪さです。Protossはシールドは

序所に自動回復しますが、減ったHPは基本的に元に 戻りません。その上、高性能な進化が揃って

いる反面コストも他の種族とくらべて高めに 設定されており、それなりの時間も必要とされています。

そもそも、ある程度満足できる数のUnitとしかるべき進化を行う場合においても1stの資源だけでは

不足しがちと いう現実があるので、実際は2ndを取ってからが本領が発揮されるのですが、2ndを取

る前までの行動は多くの場合相手主導の戦いを強いられることになります。つまり、 Protossは相手

に主導権をにぎられている状態で2ndをとらなければならないので、特に序盤から中盤にかけては

後手からの対策が主体になるのです。もちろん主導権を 渡さないような戦い方も存在しますが、Pro

tossの長所を生かすためにはある程度後手に回るのは致し方ないところです。もちろん相手主導の

ゲームで後手に回るということの意味は、本陣に篭ってひたすら耐えることとは根本的に違う行為です。

たとえばZとの1v1の序盤を考えてみると、OLによる本陣偵察により、Pの本陣はZから丸見えなのに

対して、Zの本陣は満足に覗ける状態ではないのが一般的です。ここからZはPの生産と建設から適切

な行動を選択することができますが、PはZの行動に対して対策をしながら進化をすすめなければなりま

せん。Zが進化を急いでいたり、2ndを取っている場合には牽制のために攻勢にでなくてはなりませんが、

その選択もZに押し付けられたものであり、自分主導で動いているわけではないというのが実情です。

少なくとも、OLの偵察で正しい選択のできるZが相手だった場合は、この牽制のための攻勢が成功する

ことはまず無いでしょう。それでもいかなければならないということに後手の辛さが判ります。 これらの受

動的立場への対策は隙の無い生産計画と牽制によるプレッシャーが最も有効です。いくら主導権が敵に

あると言えども、偵察から得られる情報は決して少なくありません。その情報を元に進化と戦力とのバラ

ンスのとれたオーダーを選択し、隙あらば一撃を加えられるような陣容を固めれば、いくら主導権があると

はいえ敵は迂闊な行動ができなくなります。その状態を中盤まで維持することができれば、多彩な中盤か

ら磐石の終盤へとProtossの長所を余すことなく発揮することができるでしょう。

 

 以上のことから、Protossは序盤を忍耐強く対応して2ndを取り、それ以降はUnitの戦闘力を生かして

敵を圧迫するのが基本だということがわかります。そもそも ProtossはUnitの戦闘力という点のみを見れ

ば序盤でも他の種族より優れているので、無理をしなければ簡単に陥落することはまずありません。最も

注意すべきは、 偵察の甘さからくる不十分な牽制により序盤に大きな隙を与えることです。偵察で察知

できないと致命的になる主な状況としては、Zの即2nd、Tの極端なメカオーダーや即丘系オーダー、Pの即

イモなどが挙げられます。これらの状況を察知できないと致命的だと いう点では他の種族も同じなのです

が、TやZにくらべてPは序盤から攻勢に出ることが比較的少ないため、偵察がおろそかになりがちです。

そのことをよくわきまえて序盤は慎重に事を進め、序盤を大過なく凌ぐことがPにとって基本的な目標です。

 

 Protossの中盤以降についていままで殆ど触れていませんが、序盤をうまくやり過ごせばかなり有利な

展開になるでしょう。特に2nd以降の資源確保には、Pの長所が如実に表れます。キャノンによる対地対空

を基本としてテンプラーは大群を焼き払い、 DTはその存在のみでクローク対策がなされていない敵をよ

せつけません。攻撃面に関しては、バランスの良いZealot&Dragoonにテンプラーやイモを加えてより

攻撃力が増し、複雑な地形や堅い守備にも十分対応できるだけのバリエーションがありますので積極的

に敵の資源採掘を妨害できます。3rd以降まで資源を採掘できればテクノロジーツリーはほぼ完成して

高価なUnitを消耗戦に使用できるようになり、一方的な展開になることも少なくありません。ここまでくると

力押しでもどうにかなってしまうことも多いのですが、そういう時こそ丁寧なUnit操作を心がけたいものです。

特にTの地形を利用したトラップディフェンスやZのすさまじい人海戦術はツボにはまるとPでもひとたまりも

ありません。優勢であることに奢らず、徹底した削りと地域制圧、そしてなにより貪欲な資源回収を行う姿勢

を終局まで徹底することこそProtossという種族の一見派手な印象に隠れた真の恐ろしさである堅実さを引

き出すための近道です。